戸建てを売却する際には、事前準備と正しい手順を知ることが重要です。そこで本記事では、売却前の準備から契約、税金や費用までについてわかりやすく解説します。売却するときの注意点もまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。
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戸建て売却の事前準備

戸建ての売却をスムーズに進めるためには、事前準備がとても大切です。ローンの残債や権利関係、相場価格を調べておくと売却の土台が整います。結果的に、売却後のトラブルを防げます。
ここでは、戸建て売却前に取り組むべき準備についてわかりやすく解説します。
住宅ローンの残債を確認する
まず戸建てを売却する際は、「住宅ローンの残債がいくら残っているのか」を正確に確認する必要があります。なぜなら売却後に得られる金額でローンを完済できるかが、売却の大きな判断材料になるからです。
たとえば住宅ローンが、まだ1,000万円残っているとします。売却価格が900万円であれば、100万円の差額を自己資金で補う必要があります。オーバーローンだと、売却手続きが途中でストップしてしまうリスクがあるのです。
- 金融機関に残高証明書を発行してもらうと残高を簡単に確認できる
- 残債の返済は、売却時の抵当権抹消手続きの条件になる
このように住宅ローンの残債を把握することは、無理のない売却計画を立てるうえで不可欠です。
家の名義と権利関係を把握する
戸建てを売却するためには、「誰が所有者なのか」を明確にしておく必要があります。名義人以外の人が勝手に売却することはできないため、事前に確認しておきましょう。
特に注意したいのが、夫婦の共有名義や相続した不動産などの場合です。
- 共有名義であれば、全ての名義人の同意が必要になる
- 相続物件の場合は、相続登記が済んでいないと売却できない
名義や権利関係は、法務局で取得できる登記簿謄本(登記事項証明書)で確認できます。取得費用は数百円程度で、窓口やオンラインで申し込みが可能です(※1)。家の名義や権利関係の整理は、トラブルのない売却活動を開始するために必要な準備作業です。
相場価格を調査する
戸建てを売却する前に、「自分の家がいくらで売れるのか」を把握しておくことが重要です。相場より高すぎると売れ残り、安すぎると損をしてしまう可能性があります。
不動産売却価格の相場を調べる方法は、以下の通りです。
- 不動産ポータルサイト:同じエリア・築年数・間取りの物件価格をチェックする
- 不動産情報ライブラリ:実際に取引された価格を検索できる(※2)
- 不動産会社による査定:複数社に依頼することで、妥当な販売価格が分かる
相場を調査することで売却活動を有利に進め、納得のいく価格での成約につなげることができます。
戸建て売却の実際の流れ

戸建てを売却するときには、広告宣伝活動や内覧会などのステップを順番に踏んで進めていく必要があります。何となく始めてしまうと、後から思わぬトラブルが発生するリスクがあるからです。
ここでは、売却開始から引き渡し、確定申告に至るまでの具体的な流れを、ひとつずつ丁寧に解説します。
1.不動産会社に査定を依頼する
戸建て売却の第一歩は、不動産会社に査定を依頼することです。査定を受けることで、現在の市場で自分の家がどの程度の価格で売れそうかを把握できます。
査定方法には、「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
- 机上査定:立地や築年数などの基本情報に基づき、オンラインで簡易的に見積もる
- 訪問査定:担当者が実際に家を見て、設備や状態を考慮した詳細な金額を提示する
複数社に査定を依頼することで、相場感をつかめます。また不動産会社の対応の丁寧さや知識レベルも見極められます。売却の成功は、査定から始まるといっても過言ではありません。
2.媒介契約を締結する
査定後に売却を任せる不動産会社を決めたら、「媒介契約」を結びます。媒介契約とは、物件の販売活動を正式に依頼する契約です。
媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。以下の通りに他社との並行依頼や自己発見取引の可否、報告義務の頻度が異なります。
媒介契約の種類 | 自己発見取引 | 報告義務の頻度 |
専属専任媒介契約 (売主が1社の不動産会社のみに仲介を依頼できる) | 不可能 | 1週間に1回以上 |
専任媒介契約 (売主が1社の不動産会社のみに仲介を依頼できる) | 可能 | 2週間に1回以上 |
一般媒介契約 (複数の不動産会社に同時に仲介を依頼できる) | 可能 | 義務はなし |
自分の売却方針に合った契約形態を選ぶことが重要です。たとえば短期間で確実に売りたい場合は、「専属専任媒介契約」が向いています。一方で広く売却のチャンスを持ちたい場合、は「一般媒介契約」を検討するのがおすすめです。
3.販売活動(広告・内見)を開始する
媒介契約を結んだら、いよいよ販売活動をスタートします。不動産会社は、物件情報を自社のポータルサイトに掲載します。また独自のネットワークを活用して、買主へ向けて広告を出します。
売却成功のカギを握るのが、内見の対応です。
- 第一印象で購入意欲が左右される
- ホームステージングで印象が良くなる
- 写真や広告文で魅力が伝わりやすくなる
ホームステージングは、家具や小物を使って室内を演出する方法です。内見希望者に物件の魅力がつたわるほど、成約につながりやすくなります。実際に物件を見たいという人が現れたら、できる限り柔軟に対応し、清潔感のある状態で迎えましょう。
4.購入希望者と条件を交渉する
購入希望者が現れたら、売買価格や引き渡し時期、付帯設備などの条件を交渉します。媒介契約を結んでいる不動産会社が間に入って調整してくれるので、直接の交渉は不要です。
ただし「〇〇万円なら購入したい」という申込書が提出されたら、自分の希望と照らし合わせて対応を検討します。
- 価格交渉が入ることは、珍しくない
- 譲歩できる範囲を事前に整理しておくと、スムーズに進められる
なお買主側は、住宅ローンの審査を通す必要があります。審査の進捗や条件によっては、売却条件の再調整が必要です。落ち着いて、ひとつひとつ対応していきましょう。
5.売買契約を結ぶ
条件がまとまったら、いよいよ売買契約を締結します。契約当日は、売主・買主・仲介業者が集まり、「売買契約書」にサインと押印をします。
- 重要な情報(売買価格・引渡日・違約金・付帯設備など)が記載されている
- 契約前に、理解できない内容を遠慮せずに確認する
また契約時には、「手付金」として売買代金の一部(一般的に5〜10%程度)が買主から支払われます。手付金は、契約成立の証として扱われます。キャンセル時には没収や返還が発生することもあるため、扱いには注意が必要です。
6.決済と引き渡しを行う
契約後には、残代金の支払い(決済)と同時に物件の引き渡しが行われます。
- 一般的に、決済日は契約から1ヶ月前後に設定される
- 決済時には、所有権移転登記が行われる(鍵や必要書類の引き渡し)
- 司法書士が立ち会い、登記関連の手続きを担当する
住宅ローンが残っている場合は、金融機関との間で抵当権の抹消手続きも同時に行われます。事前に、必要な書類(印鑑証明・登記識別情報など)を準備しておきましょう。無事に引き渡しが完了すれば、売却手続きはほぼ終了です。
7.確定申告をする
戸建てを売却して利益(譲渡益)が出た場合は、翌年の確定申告が必要です。不動産を売却して得た所得に対して、税金がかかる可能性があります。
- 必要書類(売買契約書や登記簿謄本、取得費・譲渡費用の証明書類など)を揃える
- 居住用財産を売却した場合は、優遇措置を受けられる
- 「3,000万円の特別控除」(※3)や「10年超所有軽減税率」(※4)など
税理士に相談するのも一つの手ですが、自分で国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用して申告することも可能です(※5)。申告漏れがあると追徴課税のリスクがあるため、早めに準備を始めましょう。
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戸建て売却にかかる費用と税金

戸建てを売却しても、そのまま全額が手元に残るわけではありません。あらかじめ費用を把握しておけば、想定外の出費にも慌てずに済みます。結果的に、安心して売却を進めることができます。
ここでは仲介手数料をはじめ、名義変更や登記関連の手続き費用、さらに税金の支払いについて解説します。
仲介手数料の相場
不動産会社に仲介してもらって戸建てを売却する場合、成功報酬として「仲介手数料」が発生します。
- 宅地建物取引業法で、仲介手数料の上限額が定められている(※6)
- 売買金額に応じて、仲介手数料が計算される
売買価格が400万円を超える場合の仲介手数料は、「売買価格×3%+6万円」(税抜)が上限となります。たとえば3,000万円で売却した場合の仲介手数料は、税抜96万円(3,000万円×3%+6万円)です。
仲介手数料は、売買契約が成立した後に支払う成功報酬です。そのため基本的には、事前に請求されることはありません。なお仲介手数料の割引や無料相談などを提供している不動産会社もありますので、契約前に必ず確認しましょう。
諸費用(抵当権抹消費用・測量費など)
戸建ての売却には、仲介手数料以外にもさまざまな諸費用が必要です。事前に一覧にしておくと、安心して準備を進められます。
- 抵当権抹消費用
- 測量費
- 印鑑証明書の取得費用
- 引っ越し代
- クリーニング代
住宅ローンを完済していない場合、土地や建物に抵当権がついています。売却時には抵当権を抹消する必要があり、司法書士へ依頼するケースがほとんどです。抵当権抹消にかかる費用には、登録免許税(不動産1件につき1,000円)と司法書士への報酬(2万円前後)が含まれます(※7)。
また土地の境界が不明確な場合や売却前に登記の修正が必要な場合には、土地の測量費が発生します。測量費は、土地の広さや状況によって異なります。戸建の場合には、20万〜50万円程度が相場です。
譲渡所得税と特別控除
戸建てを売却して利益(譲渡所得)が出た場合は、譲渡所得税が課されます。
- 譲渡所得は「売却価格-(取得費+譲渡費用)」で計算される
- 所有期間が5年以下だと「短期譲渡所得」になる(39%の税率)
- 5年超だと「長期譲渡所得」になる(20%の税率)(※8)
ただしマイホームとして使っていた物件には3000万円の特別控除が適用され、税金が大きく軽減されます(※3)。したがって譲渡所得が3,000万円以下であれば、譲渡所得税はかかりません。
特別控除を受けるには、確定申告を行う必要があります。必要書類の準備や計算に不安がある場合は、税理士に相談するのがおすすめです。
戸建てを売却するときの注意点

戸建てを売却するときには手続きの流れだけでなく、細かな注意点にも目を向けることが大切です。査定価格のみに惑わされたり、契約条件をよく確認せずに進めたりしてしまうと、後でトラブルになるリスクがあります。
ここでは、売却で失敗しないために気をつけたい注意点を解説します。
査定価格だけで不動産会社を決めない
戸建てを売却する際には、不動産会社の査定価格だけで判断せず、総合的に信頼できる会社を選ぶことが大切です。なぜなら高い査定額を提示されたからといって、必ずしも売却できるとは限らないからです。
- 市場価格よりも明らかに高い金額を提示すると、売れ残るリスクが高まる
- 契約を獲得するために、あえて高めの査定額を出す不動産会社もいる
- 結果的に値下げを重ねて、相場以下で売却する場合もある
あくまで目安として、査定額を受け止めてください。会社の対応力や販売実績、説明の分かりやすさなども含めて、総合的に判断することが満足のいく売却への近道です。
契約条件の見落としを防ぐ
売却契約を結ぶ前には、契約書に記載された内容をしっかりと確認してください。見落としを防ぐことが重要です。たとえば以下の条件を把握しないまま契約を進めると、思わぬトラブルや損失につながる恐れがあります。
- 解約時の違約金
- 引き渡す設備の種類
- 契約不適合責任の範囲
たとえば契約後に売主の都合で解約する場合は、手付金の倍額を返金しなければならないという条件があります。また売買に含まれる設備(エアコンや照明器具など)をめぐって、買主とトラブルになることもあるのです。
契約書には、専門的な用語が含まれます。不明点を不動産会社や司法書士に質問しながら、ひとつずつ丁寧に確認することが大切です。納得したうえで契約することが、安全に売却するために必要です。
引き渡し後のトラブルを防止する
戸建ての売却後に、思わぬトラブルが発生することがあります。以下の点に気をつけてください。
- 問題を未然に防ぐためには、引き渡し前の準備と説明責任を果たす
- 誠実な情報提供が、買主の信頼を得る
- きちんとした引き渡しは、売主側のリスク回避につながる
たとえば雨漏りやシロアリ被害など、過去に修繕した履歴や問題があった箇所については、事前に買主へ説明する必要があります。事前の説明を怠ると、売買契約後に契約不適合責任を問われるリスクがあります。
また鍵や設備マニュアルの引き渡しが不十分だと、新居での生活に支障をきたすことがあります。売却前に住宅診断(インスペクション)を実施し、家の状態を明確にしておくことが必要です。
戸建てを早く売却する方法

戸建てを早く売却したいなら、ただ待つだけでは時間がもったいないです。売れ行きが遅い場合は、価格や戦略、不動産会社の見直しなどの対策を取ることが重要です。
ここでは、スピード感を持って売却を進めるための具体的な方法を解説します。
販売価格を見直す
戸建てを早く売却したいなら、販売価格を見直すことが有効です。販売価格は、購入者の意思決定に大きく影響します。
たとえば周辺の相場よりも高く設定されている場合、いくら立地や状態が良くても買い手は敬遠しがちです。売却期間が長引いてポータルサイトで埋もれてしまうと、閲覧数が減ってしまいます。結果的に、ますます売れる可能性が低下してしまうのです。
適切な価格設定が、売却スピードを大きく左右する鍵です。
- 相場や直近の成約事例と照らし合わせ、適正な価格に調整する
- 反響が増えれば、内見や購入申し込みにつながりやすくなる
不動産業者を変更する
売却活動を行っていても成果が出ない場合は、不動産会社の変更を検討することも一つの手です。
- 不動産会社によって、販売力や対応の丁寧さに差がある
- 媒介契約の条件によっては、途中で解約して他社に変更できる
たとえば担当者が十分に広告を出さなかったり、内見対応が雑だったりすると、せっかくの売却チャンスを逃してしまいます。また大手だから安心というわけでもありません。地域密着型の会社のほうが土地勘を活かしてスムーズに売却できることもあります。
売却活動が停滞していると感じたら状況を見直してみましょう。必要に応じて信頼できる会社に乗り換えるのも一つの方法です。
不動産会社の買取を検討する
どうしても早く現金化したい場合は、不動産会社による「買取」を選択肢に入れるのも有効です。買取とは、不動産会社が直接物件を買い取ってくれる方法です。仲介による売却よりも、スピーディーに進められます。
- 数日〜1週間ほどで、契約から決済まで完了することもある
- 内見対応や買主との交渉が不要なため、精神的な負担が少なく済む
新たな住宅を購入する予定がある場合に、売却のタイミングを重視する方もいます。そんなときは、不動産会社による買取が心強い選択肢になります。ただし一般的な売却よりも、価格が2〜3割程度下がってしまいます。スピードと価格のバランスをよく考える必要があります。
内見で好印象を与える
早く売却するためには、内見時に購入希望者へ良い印象を与えることがとても重要です。内見の印象は、「この家に住みたい」と思わせるきっかけになります。
- 内見者の立場になって、住んだときのイメージを想像しやすくする
- 匂いや照明、温度などの感覚的な要素も考慮する
玄関が整理され、明るく清潔な印象になるだけで、第一印象は大きく変わります。リビングやキッチンの不要な物を片付けてスッキリ見せることで、広く明るく感じさせることができます。
住みながら売却する場合は生活感を抑え、モデルルームのような雰囲気を意識することで好印象が期待できます。
宣伝・広告の方法を工夫する
売却のスピードを加速させたいなら、不動産会社任せにせず、宣伝や広告の方法についても積極的に関わることが大切です。
- 掲載する情報の見せ方ひとつで、物件の印象や反響が大きく変わる
- SNSやYouTube、地域の掲示板などを活用して発信する
たとえば写真が暗かったり、情報が古かったりすると、見ている人の興味を引けません。一方で広角レンズやドローンで撮影された写真や見やすく編集された間取り図などがあれば、注目度が大きくアップします。
不動産会社と連携し、どのメディアで発信するかを考えましょう。誰にどう伝えるか、戦略的に決めることが大切です。より多くの買主の目に留まる機会を増やすことができます。
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戸建てを高く売却する方法

戸建てを少しでも高く売りたいと考えるのは、多くの売主にとって自然なことです。ただし希望価格を高く設定するだけでは、思うような結果にはつながりません。市場の動向や買主の心理を意識した工夫が必要です。
ここでは、戸建てを高く売却する方法を解説します。
複数の不動産会社に査定を依頼する
戸建てを高く売るためには、最初の段階で複数の不動産会社に査定を依頼することが重要です。
- 不動産会社によって、査定額や販売戦略に差がある
- 査定額だけではなく、価格の根拠や販売計画も併せて確認する
たとえばA社では2,500万円、B社では2,700万円というように、同じ物件でも提示される価格が異なることは珍しくありません。実勢価格とかけ離れた高額な査定を出す会社もあります。
3社以上に査定を依頼することで、相場を正しく把握できます。同時に、自分の物件の強みやアピールポイントを再認識することもできます。比較・検討をしっかり行うことが、高値での売却につながるのです。
売り出すタイミングを選ぶ
戸建てを高く売却するためには、売り出す時期を選ぶことも重要です。
- 不動産市場には、売れやすい季節が存在する
- タイミング次第で、反響や販売価格が変わる
一般的には、転勤や進学などで人の動きが多い「1〜3月」と「9〜11月」が売却の繁忙期です。購入希望者が多く、競合物件との比較でも価格交渉が優位になりやすい傾向があります。
地域によっては住宅展示イベントや完成見学会などの日時に合わせることで、より注目を集めることもできます。売却の希望時期まで余裕がある場合は、価格だけでなく時期を考慮して動きましょう。結果的に、高値での売却が実現しやすくなります。
リフォームやハウスクリーニングを行う
戸建てを高く売るためには、第一印象を良くすることが欠かせません。そのためには、売却前に必要最低限のリフォームやハウスクリーニングを行うのが効果的です。
たとえば壁紙の汚れや水回りのカビ、キッチンの油汚れなどは、日常生活では気にならないかもしれません。しかし内見者には、マイナスポイントとして映ることがあります。
- 小規模な補修や清掃でも、印象が大きく変わる
- 「この家に住みたい」と思わせるきっかけになる
もちろん大規模リフォームをしても、必ずしも費用回収できるとは限りません。5万〜10万円程度の予算で行えるハウスクリーニングは、コストパフォーマンスが高いです。清潔感と整った印象が、高値での成約を後押ししてくれます。
戦略的に販売価格を設定する
単に高めの販売価格を設定するだけではなく、戦略的に価格を決めることが重要です。
- 買主が検索や比較をするときには、価格帯によって注目度が大きく変わる
- 不動産会社と相談しながら、緻密に価格を調整していく
たとえば「2,980万円」と「3,050万円」の価格差は、たった70万円です。しかし検索条件の上限や心理的な価格ラインを越えてしまうと、閲覧数が大きく異なります。また価格をあえて市場相場と同等に設定する方法もあります。反響が多ければ値下げせず、逆に交渉が入ったときだけ調整します。
価格のつけ方ひとつで、反響数や購入希望者の心理状態が変化します。戦略的な価格設定で、満足のいく条件での売却につなげましょう。
瑕疵担保責任保険や住宅診断(ホームインスペクション)を利用する
信頼性の高い取引を演出するためには、瑕疵担保責任保険や住宅診断(インスペクション)の活用も有効です。
取引の信頼性を高める方法 | 特徴 |
瑕疵担保責任保険 | 売却後に発覚した不具合に対して、一定期間の保証を提供できる 数万円程度の費用で導入できる 価格を下げずに売却しやすくなる |
住宅診断 (ホームインスペクション) | 専門の建築士が家の劣化の状況や構造上の問題をチェックする 建物の良好な状態をアピールできる 買主に安心感を与えられる |
上記の方法によって買主の不安を減らせば、価格交渉を避ける効果が期待できます。
戸建ての売却によくある質問(FAQ)

戸建てを売却するときには、初めての経験で分からないことが多く、不安を抱えることもあります。築年数やリフォームの必要性、売却期間、住みながらの売却活動など、よくある疑問を早めに解消しておきましょう。
ここでは、戸建ての売却に関する代表的な質問に分かりやすくお答えします。
Q 築年数が古いと売れにくい?
いいえ、必ずしも築年数が古い戸建てが売れにくいとは限りません。
- 確かに新築や築浅の物件の方が人気がある傾向はある
- 価格や立地などの条件によっては、築年数が経過した家でも十分に売れる
たとえば築30年以上でも、「駅から近い」「生活環境が良い」といった立地条件が整っていれば、買い手が現れる可能性があります。また過去に定期的な修繕やリフォームをしていれば、建物の状態の良さが評価されやすいのです。
したがって築年数だけで、売却を諦めないでください。不動産会社と相談しながら適切な販売戦略を立てれば、十分な売却チャンスがあります。
リフォームしてから売るべき?
いいえ、必ずしもリフォームしてから売却する必要はありません。リフォーム済みよりも、現状のままのほうが好まれる場合もあるからです。
- 「自分好みにリノベーションしたい」と考えている買主も存在する
- 大規模なリフォームをしても、売却価格に上乗せできるとは限らない
- 最低限の補修やクリーニングを行うことで印象が大きく変わる
無理にリフォームを施して価格を上げることで、逆に売れにくくなることもあります。
床のきしみや水回りの汚れ、クロスの破れなど、目立つ痛みがある場合はリフォームを検討しましょう。見た目や清潔感を整える程度のリフレッシュは、費用対効果の面でもおすすめです。
売却にかかる期間はどれくらい?
戸建ての売却にかかる期間の目安は、一般的に3〜6ヶ月程度です。ただしエリアや物件の状態、価格設定、時期などによって大きく異なります。
たとえば人気エリアや適正価格の物件であれば、1ヶ月以内で買主が決まることもあります。一方で価格が相場より高すぎる物件や交通の便が悪い物件などは、半年以上売れない場合もあります。
早期売却を目指す場合は定期的に反響を確認し、柔軟に対応していくことがポイントです。
- 販売期間は、最初の価格設定に影響される
- 販売活動の見直しや不動産会社の変更も検討する
住みながら売却できる?
はい、戸建てに住みながらでも売却できます。住みながら売却活動を進める売主は少なくなく、特別な問題はありません。
ただし住みながら売却するためには、内見前の準備が特に重要です。買主に良い印象を与える工夫が求められます。
- 部屋をなるべく片付けておく
- 私物を目立たなくする
- 清掃を徹底する
- 急な内見依頼にも、できる限り対応する
- スケジュールに余裕を持っておく
生活しながら無理のない範囲で売却活動を行いたい方にとって、住みながらの売却は現実的な方法です。
まとめ:戸建て売却のポイントを押さえて取引を成功させよう

戸建ての売却は、事前準備や不動産会社選び、価格設定などの工夫で結果が大きく変わります。流れを理解し、適切に対応すれば、スムーズかつ納得のいく売却が実現できます。
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※1参照元:法務局「登記手数料について」(https://www.moj.go.jp/MINJI/TESURYO/)
※2参照元:国土交通省「不動産情報ライブラリ」(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/realEstatePrices/)
※3参照元:国税庁「No.3302 マイホームを売ったときの特例」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm)
※4参照元:国税庁「No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例」(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3305.htm)
※5参照元:国税庁「確定申告書等作成コーナー」(https://www.keisan.nta.go.jp/kyoutu/ky/sm/top#bsctrl)
※6参照元:国土交通省「<消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ」(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000013.html)
※7参照元:法務局「抵当権の抹消登記に必要な書類と登録免許税」(https://houmukyoku.moj.go.jp/tsu/content/000135754.pdf)
※8参照元:国税庁「土地や建物を売ったとき」(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_3.htm)