マンションを売却するなら、「できるだけ高い価格で素早く売却を完了させたい」と思うものです。
そのためにはマンション売却の大まかな流れや、高く売るためのコツなどを知っておくことが非常に大切です。
また、税金や手数料についての知識がないと、数百万円単位で損をすることもあり得ます。
そこでこの記事では、マンション売却の流れや売却にかかる期間、税金や手数料、注意点などについて解説していきます。
マンション売却の流れ
まずは、マンション売却の流れをお伝えします。
マンション売却はすることが多いので、全体像を知ることでスムーズに進められるからです。
相場をリサーチするところから税金を納める段階までを解説するので、大まかな流れをつかんでみてください。
マンション売却で抑えたい費用!手数料や税金の賢い節約術は意外と〇〇だった
相場リサーチ
最初にすべきことは、売却価格の相場を知ることです。
相場が分からないと売却がスムーズにいかなかったり、安く売ってしまい損したりする恐れがあります。
もしも相場より高く売りに出してしまえば、売れるまでに時間がかかったり、価格調整が複数回必要になったりして手間がかかる可能性があるでしょう。
一方で、価格が安すぎると売れるのは早くなるでしょうが、手元に入る金額が減り損をすることになります。
そのため、高すぎず安すぎないちょうどいい価格で売却する必要があるのです
売値の相場を調べる方法としては、以下のような手段があります。
- 周辺物件の同程度の条件の部屋が、売りに出されている価格を調べる
- 同じマンションの物件が売りに出ていれば参考にする
ただ、これらの方法では自分で相場を調べることになるため、うまく売却金額を決定できない場合も珍しくはありません。
その場合、不動産会社の査定を受けてその金額を参考にするのもおすすめできます。
査定を受ける
不動産会社の査定を受けると、築年数や広さ、立地などの条件から不動産の売却価格がどの程度になるのかを割り出してもらえます。
そのため、不動産会社に依頼するのは非常におすすめの方法と言えます。
ただし、一種類の査定サイトを利用しその結果のみを信じるのはおすすめできません。
たまたま利用した不動産会社の経験値が低く、相場からズレた金額を提示してくる可能性も考えられるからです。
そのため、査定サイトを利用して一度にまとめて複数社の査定を取るといいでしょう。
査定サイトを利用するとマンションの基本情報を入力するだけで、査定を依頼できるので手間もかかりません。
査定サイトには多くの種類がありますが、多くの場合利用は完全無料なので積極的に活用するようにしましょう。
不動産会社を選ぶ
複数社の査定を取ったら、売却を依頼する不動産会社を選びましょう。
ただし、売却価格のみで選ぶのはよくありません。
売却価格が適正なのはもちろん重要なのですが、それだけではなく担当者と実際に話をしてから決めることをおすすめします。
担当者が売却活動を行うため、担当者次第で売却がうまくいくかどうか決まるからです。
そのため、担当者と実際に話し、どういった人物か見極めるようにしてください。
具体的には以下のようなポイントをチェックしましょう。
- 愛想がよく、好感を持てる人物かどうか
- 担当者が丁寧に納得の行く説明ができる人かどうか
- 質問にも嫌な顔をせず答えてくれるか
- 連絡が取りやすく相談しやすいと感じるか
こういった人が担当者であれば、物件の購入希望者に対しても同じように接するので、価格・スピード両方の面で売却がスムーズに進む可能性が高いです
一方、担当者が話していてなんとなくイライラするような人物であれば、購入希望者にも不快な思いをさせる可能性が高く、販売はうまくいかないでしょう。
したがって見積もり価格だけではなく、不動産会社の担当者がどんな人物か見極めた上で、会社を選ぶようにしてください。
媒介契約を結ぶ
不動産会社を決めたら媒介契約を結びます。
媒介契約とは、不動産仲介業者が売却希望者との間で締結する契約のことです。
マンション売却の際には必ず必要になるので、会社を決定した段階で契約を結ぶことになります。
媒介契約には以下の3種類があり、それぞれ以下のようなメリット・デメリットが存在します。
同時に複数の不動産会社と契約 | 自分で買主を見つける | 契約の有効期間 | |
専属専任媒介契約 | × | × | 3ヶ月以内 |
専任媒介契約 | × | 〇 | 3ヶ月以内 |
一般媒介契約 | 〇 | 〇 | 指定なし(基準は3ヶ月以内) |
1つめの専属専任媒介契約は、1社のみと契約し不動産会社に販売を任せる契約方式です。
不動産会社からすると買主を見つければ必ず仲介手数料が入るため、販売に対するモチベーションが最も高くなります。
そのため、必然的にマンション売却が成功しやすいと言えます。
ただし、自分で買主を見つけることはできないので、自由度が低いのがデメリットです。
2つめの専任媒介契約は、専属専任媒介契約と同様に一社だけに絞って契約する方法です。
不動産会社に販売を依頼できるのと同時に、自分で買主をさがすこともでき、比較的自由度が高いのがメリットと言えます。
ただし、不動産会社からすると仲介手数料を必ず取れるとは限らないため、販売へのモチベーションは専属専任媒介契約よりは低くなる可能性があります。
3つめの「一般媒介契約」は複数の不動産会社と同時に契約でき、自分で買ってくれる人を見つけられるので、自由度が非常に高いのがメリットです。
ただし、不動産会社からすると他社で成約する可能性がある契約なので、どうしても販売のモチベーションが低くなり売却がうまくいかない恐れがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、販売を不動産会社に任せるのか自分で買主を探したいのかによって、最適な契約方法は変わってくるでしょう。
契約の仕方によって、不動産会社のやる気に差が出てくるんですね。
そうです。本気で不動産会社に買主を見つけて欲しい場合は、専属専任媒介契約を選ぶといいですよ!
マンションを売り出す
媒介契約を結んだら販売がスタートされます。
不動産会社と売買価格を正式に設定し、売却の戦略をしっかりと話し合いながら進めていきましょう。
具体的にここで決定するのは、以下の2点です。
- 売り出し価格
- 掲載写真
まず、売り出し価格は売主が決められるので、担当者と相談しつつ最終的には自分で決める必要があります。
できるだけ高く売りたいのは当然ですが、あまり高く設定すると売れ残る可能性が高くなります。
そのため、相場から逸脱した価格にならないよう、担当者のアドバイスを参考にして決めるといいでしょう。
続いて、WEBサイトに載せる写真も決めていきます。
写真のクオリティによって、興味を持つ人が出てくるかどうか決まるので、必要に応じて部屋の片づけをしきれいな写真を準備しましょう。
価格や写真などが決まったら、いよいよ購入希望者の募集が開始されます。
内覧への対応を行う
マンションを売りに出すと興味を持つ人が出てくるので、見学希望者が現れたらマンションの内覧の対応を行います。
内覧の印象でマンションが売れるか決まることも多いので、印象をよくするため手を抜かずにしっかりと対応することが重要となります。
特にトイレや水回りをチェックされることが多く、ここに清潔感がないと購入する意欲が無くなってしまうことも多いです。
そのため、清潔にするのが難しい場所ではありますが、入念に清掃をしていい印象を与えられるようにしてください。
場合によっては、業者に依頼して徹底的に清掃してもいいでしょう。
売買契約を結んで中古マンションを引き渡す
内覧が完了し購入希望者と価格などの条件で合意できたら、マンションの引き渡しに進みます。
売買契約書を交わす際には、手付金として売値の10%~20%程度を受け取るのが一般的です。
それと同時に不動産会社にも仲介手数料の一定割合を支払います。支払う金額は不動産会社によって変わりますが、仲介手数料の50%程度であることが多いです。
また、ローンが残っている場合には、引っ越しまでにローンを完済し抵当権の抹消手続きをしなければなりません。
引っ越しは、契約から1カ月後ぐらいになるのが一般的です。その際に、買主から残りの代金を受け取り、不動産業者に未払いの仲介手数料を支払います。
翌年に確定申告する
売買手続きの完了でマンションの売却自体は終了したようですが、まだしなければならないことがあります。
それが、翌年の確定申告です。
マンションの売却で利益が出た場合確定申告は必須で、申告しないと脱税となってしまいます。
マンションの売却で利益が出ている場合は、その金額は数千万単位になることも多く、申告しなければ確実に追加徴税となり、自ら申告した場合よりも負担額が大きくなります。
そのため、利益が出た場合は必ず申告するようにしてください。
ただし、ここでいう利益が出るというのは、「マンションの購入価格+購入・売却にかかった諸経費」よりも、売却金額のほうが大きい状態を指します。
マンションは時間の経過とともに価格が落ちるのが通常なので、利益が出る可能性は低いです。
そのため、多くの場合は確定申告は不要となります。
ちなみに、もしも利益が出ている場合は確定申告をきちんと行えば、3000万円の特別控除を受けられます。
つまり、利益が3000万円を超えていない場合には、適切に確定申告をすれば納税額は0円になります。
自宅マンションの売却時には、多くの場合は確定申告は不要なんですね。
そうなんです、何らかの理由で購入時よりもマンションの価格が上がったときだけ確定申告が必要になります。
また、利益が出た場合も利益額が3000万円までなら税金はかかりません。
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マンション売却にかかる期間は?
マンション売却の際には、特定の日にちまでに資金を用意しなければならないケースも珍しくありません。
そのため、どの程度の期間で販売完了できるのか知っておくことは重要と言えます。
ここでは、マンション売却には一般的にどの程度の時間がかかるのかや、平均よりも早く売れるのはどのような時なのかを解説していきます。
売却期間は平均で4カ月
マンションの売却完了までにかかる時間は、平均4カ月程度となるのが一般的です。
首都圏不動産流通市場の動向※によると、日数は88.3日で約3ヵ月程度となっています。
そのため、多くのサイトではマンションの売却にかかる期間は平均3カ月と書かれていますが、厳密にはこれは誤っています。
レインズのデータは、あくまで売り出し開始から成約するまでの日数のデータとなっており、準備にかかる時間は含まれていないからです。
相場リサーチや不動産会社の選定など、事前準備にかかる時間を考慮すると少なくとも4カ月程度はかかるのが普通です。
さらに、部屋の片づけや売買契約締結後の残りの代金決済、引っ越しにかかる時間を考慮すると、合計で半年程度かかることも珍しくありません。
※参照 首都圏不動産流通市場の動向 – 東日本不動産流通機構
3カ月以内に売却が完了するケース
ただし、需要が多いマンションの場合、3カ月以内で売却が完了するケースもあります。
例えば、以下のような場合が該当します。
- 築20年以内の比較的新しいマンション
- 駅から徒歩5分圏内など駅近
- マンションの売却価格が適正
- 物件が15階以上の高層階
このように、多くの人が魅力を感じる条件を持つ物件であれば、すぐに買い手が見つかり2カ月程度の非常に短い期間で売却完了することもあります。
ほかには、不動産会社の担当者が優秀で営業が上手だと、平均よりも早く売却に成功する可能性もあるでしょう。
担当者の力次第で、早く売れるかどうか決まるというのはありえそうですね。
そうなんです。営業が上手な人が担当だと、すぐに売却が成立することも珍しくありませんよ。
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マンション売却で儲けるコツ
マンションを売却するなら、可能であれば購入価格よりも高く販売し儲けたいと思うのが当然です。
それが無理な場合でもできるだけ高額で売却し、入ってくる金額を大きくしたいですよね。
そこで、ここではマンションで儲けたり、できるだけ高く販売したりするためのコツをお伝えします。
築浅の状態で売却する
マンションをできるだけ高く売るには、築年数が短いことが非常に重要です。
築浅物件は高い値段がつきやすく、古くなればなるほど価格が落ちていく傾向があります。
実際のデータを見てみると、以下のように年数の経過とともに価格が落ちているのが分かります。
引用:※築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2021年)- 東日本不動産流通機構から
グラフを見ると、築年数が経過するとともに売却価格は落ちて行くのが分かりますね。
最初の10年ぐらいは、新築の10%減程度で売却できるのですが、それ以降は基本的には価格が落ちていく一方です。
このデータでは、築13年~18年目のあたりは価格が上昇しているような箇所がありますが、こういったケースは稀で通常は売却価格は下がっていきます。
特に、築25年以上経過すると、新築の半額以下でないと売れないことが多くなってきます。
そのため、できるだけ築年数が新しい間のほうが、有利な条件で売却できる可能性が高いと言えるでしょう。
ただ、築30年を超えると価格が安定してくる傾向があるため、ある程度築年数が古い場合は、時間をかけてじっくりと買主を探したほうが高く売れるケースもあります。
やっぱり基本的には築浅のほうが高く売れるんですね。
どうしても新しいほうが高い値段がつきやすいですね。もし物件が比較的新しい場合は、早めに決断したほうがいいかもしれません。
立地のいいマンションを購入していた
マンションの立地がいい場合も、高い価格で売却できることが多いといえます。
最寄り駅から徒歩圏内だったり、住みたい人の多い人気の高い駅だった場合、多少販売価格が高くとも買い手が見つかる可能性が高いでしょう。
ほかには、商業施設や保育園・幼稚園の付近など、暮らしていくうえで利便性が高い場合は売却価格が高くなる傾向があります。
ただし、こういった条件を持っている物件であっても、そのことをきちんとアピールしないと魅力が伝わらず、売れるはずの価格で売却できなくなる可能性があります。
そのため、販売する上で有利になる特徴がある場合は、忘れずに明記するようにしてください。
販売価格は相場に合わせて設定する
販売価格を決める際は、相場を確認しながら適正な価格を設定するべきです。
仮に購入時の価格の1/3が相場だとすれば、その価格で売りに出すべきだということです。
売る側としては思い入れがあったり、住みやすさを知っていたりするため、ついつい高い金額で売りに出したくなるもの。
しかし、残念ながら相場を大きく超えた金額で売るのはきわめて難しいので、妥協したほうがいいのが正直な所です。
相場よりも高く売り出してしまうと、買い手が見つからず販売に苦労する可能性が高いからです。
また、買い手を探している間にトレンドが変化し、相場が以前よりも下がってしまう可能性もあります。
そのため、不動産会社の担当者と話し合ったり、自分で相場をリサーチしたりして適切な売値を設定するように心がけましょう。
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内覧の対応を丁寧にする
マンション購入希望者が現れた時に、内覧の対応を丁寧に行うのもスムーズな売却のためには必要不可欠です。
内覧の際にマンションの外観に清潔感があり、売主の対応の印象がよければ、ポジティブな印象を持ってもらえる可能性が高いでしょう。
その結果、早い段階で買主が決定することも多いです。
したがって、内覧の印象次第で販売が成功するかどうかが決まるといっても過言ではありません。
特に、キッチンやトイレといった水回りに清潔感があると、印象が大きくアップすることが多いです。
また、電灯を新しいものと交換し部屋が明るく見えるようにすると、見た目の印象が非常によくなります。
こういった対策をしっかりと行い、内覧時の印象をアップさせるようにしておきましょう。
見学したときの印象が悪いと、購入する気にならないのは分かる気がします。
やはり清潔感が無かったり態度が悪かったりすると、なかなか売れません。対応する側は大変ですが、部屋をきれいにして愛想よく見学者と接するようにしてください。
売却価格をこまめに見直す
売却価格は最初に設定した金額にこだわりすぎず、こまめに見直すのもポイントです。
最初に設定した金額より値下げすることで、希望者の購買意欲を高めることができ、販売成功につながりやすいからです。
たとえば、最初に販売価格を3980万円に設定しており、興味を持った人が内覧に来たとします。
このときに「買うから少し安くしてもらえない?」と聞かれることは、決して珍しいことではありません。
値下げ交渉に対して柔軟な姿勢を見せ、たとえば、端数の分を安くし3980万円を3900万円にすれば「お得に購入できた」という気持ちが生まれ買ってもらいやすくなるのです。
一方で、値下げ交渉に応じずにもとの価格にこだわってしまうと、せっかく購入希望者が現れても販売が成立しない可能性が高いでしょう。
したがって、価格をあえて50万円~100万円程度高く設定しておき、割引交渉されたらその分を下げるというのも賢いやり方です。
不動産会社は複数を比較する
マンション売却時には、最初に連絡を取った不動産会社に即決するのは、控えたほうが無難です。
不動産会社によってマンション価格の査定方法が異なるため、一社しか見積もりを取らないと不利な価格で販売することになる可能性があるからです。
例えば、本来は3000万円程度が適正価格のマンションを、たまたま最初に連絡を取った業者が2500万円と査定したとします。
このときに、一社しか見積もりを取っていないと、査定価格がおかしいことに気が付く機会がなく、500万円も安く売却することになってしまうのです。
そのため、販売の際は必ず複数の不動産会社の見積もりを取り、価格を比較するようにしましょう。
複数社の見積もり価格を比較すれば、適正価格がどの程度なのかの目安が分かります。
見積もり価格はどの不動産会社でも同じというわけではないんですね。
はい、会社によってバラバラです。中にはマンション販売が得意でなく、適切な査定ができない会社もあるので要注意です。
【失敗例に学ぶ】マンション売却では〇〇を回避することが重要!
マンションの売却時に発生する主な費用・税金
マンション売却時には、不動産会社に支払う手数料や税金が発生します。
こういった費用についても考えておかないと、損をする可能性が非常に高いのであらかじめ知識を仕入れておくことをおすすめします。
特に税金については、不動産売却の際には税額を大幅に抑えられる控除を受けられるため、知識があれば税金がタダになることも多いです。
一方で、何も知らないと多額の税金を納めることになってしまうので、ここから説明する内容をしっかりと読んでおいてください。
仲介手数料
マンション売却時には、不動産会社に支払う仲介手数料が発生します。
仲介手数料には上限が定められており、契約金額に応じて以下のようになります。
契約金額 | 報酬額 |
---|---|
200万円以下の金額 | 100分の5.4 |
200万円を超え400万円以下 | 100分の4.32 |
400万円を超える金額 | 100分の3.24 |
契約金額が400万円を超えるときは、計算を簡単にするために以下の式が用いられるのが一般的です。
物件価格×3.24%+64,800円
仲介手数料は不動産会社によって異なり、キャンペーン開催時などには安くなることもあります。
印紙代
印紙代とは課税文書を作成したときに課される税金です。
契約書に郵便局などで売っている収入印紙を貼り消印することで、税金を納めます。
税額は契約金額によってことなり、金額が上がるほど高くなっていきます。
記載された契約金額 | 税額 |
---|---|
500万円を超え 1,000万円以下のもの | 5千円 |
1,000万円を超え 5,000万円以下のもの | 1万円 |
5,000万円を超え 1億円以下のもの | 3万円 |
登録免許税
住宅ローンを組んでいるマンションを途中で売却する場合、住宅ローンを返済し抵当権を抹消する必要があります。
この時にかかる税金が登録免許税です。
費用は2000円で、それほど高額ではありません。
ただし、手続きを司法書士に頼む場合は5,000円~10,000円程度の依頼料が別途発生します。
消費税
ここでいう消費税とは、マンションの売却によって得た利益にかかる費用ではなく、不動産業者に支払った仲介手数料に対してかかる税金です。
税率は10%で仮に仲介手数料が50万円だった場合は、消費税額は5万円となります。
マンション売却をすると、色々な費用や税金がかかるんですね。
そうですね、特にここまでに紹介した仲介手数料・印紙代・登録免許税・消費税は、必ず発生する費用です。
譲渡所得税
譲渡所得税とは、マンション売却時に出た利益に対して課される税金です。
所得税・住民税・復興特別税の3種類の合計を指し、税率は20.315%もしくは39.63%となります。
具体的には税率は物件の所有期間で決まり、不動産を売却した年の1月1日時点で5年を超えるかどうかによって、税率が変わります。
所有期間 | 所得税率 | 住民税率 | 合計の税率 |
---|---|---|---|
5年以下 | 30%(復興特別所得税0.63%) | 9% | 39.63% |
5年超 | 15%(復興特別所得税0.315%) | 5% | 20.315% |
所有期間の計算は、譲渡した年の1月1日までで計算される点には注意が必要です。
一例として、2017年の12月に購入したマンションを2022年12月に売却した場合、2022年1月1日までの期間で計算されるため、所有期間は5年未満となり39.63%の税率になってしまいます。
このように、普通とは違う数え方をするためマンション売却時には、注意が必要となります。
とここまで読んでいただいた方の中には、「税率が約20%とか40%とか、高すぎじゃない?」と思った方も少なくないでしょう。
確かに、税率が20%や40%もかかったのでは、たとえばマンション売却で1000万円の利益が出ても200万円~400万円程度が税金で消えてしまいます。
しかし、実際には譲渡所得税は多くの場合0円で済むようになっているので、ご安心ください。
ここからは、一体なぜ譲渡所得税は無料になるケースが多いのかについて解説します。
マンション売却の譲渡所得税は0円で済むケースが多い
マンション売却時の譲与所得税が0円となることが多いのは、以下の2つの理由からです。
- そもそもマンション売却で利益が出ることが少ない
- 3000万円の特別控除がある
1つめの理由として、そもそもマンションの価格は時間の経過とともに下がるので、利益が出ることのほうが少ないという点が挙げられます。
売却によって儲かるのは特殊なケースで、通常は購入価格のほうが高くなるため、赤字なので税金はかからないということです。
この場合は利益が出ていないので、確定申告そのものが不要です。
2つ目の理由は、マイホームの売却時には3000万円の特別控除を利用できるためです。
これは自分が住んでいる家や土地を売却する場合のみ使える控除で、利益が3000万円以下であれば税金をゼロ円にできるという仕組みです。
この控除を利用すれば、本来は数百万円~数千万円かかるはずの税金を、無料にできるので利用しない手はありません。
ただし、この控除を利用するには条件がある点や、確定申告の際に手続きをしないと適用されない点には注意が必要です。
詳しくは不動産会社の担当者などに質問するようにしてください。
譲渡所得税が高すぎてびっくりしたけど、ほとんどの場合払う必要はないんですね。
その通りです。マイホーム売却で利益が出る可能性は低いので、多くの場合譲渡所得税は0円です。
ただし確定申告をしないと高額の税金を納めることになるので、不動産会社の担当者や税理士に相談して適切に対応しましょう。
【税負担を軽減!】マンション売却時に利用できる特例を調査してみた結果…
マンション売却の大変な点
マンション売却を経験した方の多くが、「マンション売却は本当に大変だった」と仰います。
そのため、売却スタート前にどういった点が困難なのかを知っておき、心構えをしておくことが重要です。
ここでは、マンション売却の大変な点を4つ紹介します。
分からないことだらけなのに決断を迫られる
マンション売却が大変な理由の1つ目は、初めてのことで不明点だらけなのに決断を迫られる場面が多い点です。
これからマンションを売却するという方のほとんどが、売却の経験がない初心者です。
そのためどうしても不明点だらけになるのですが、マンション売却時には販売相場のリサーチや価格決定、内覧の対応といった様々な対応をしなければなりません。
その都度、インターネットでリサーチしたり不動産会社の担当者に問い合わせたりして解決しなければならず、苦労する場面も少なくありません。
また、多くの場合友人や知り合いの中にマンション売却経験者はいないため、相談することもできず、一人で対応する必要があるのも大変な理由です。
買ってくれる人がいるか不安を感じやすい
そもそも、買ってくれる人が本当に現れるのかどうか分からないのも、マンション販売を難しくしている要因です。
経験がないことなのでうまくいくかどうか全く予想できず、心理的な負担がどうしても大きくなりやすいのです。
特に、販売を開始したものの購入希望者がなかなか現れずに時間が経過してしまうと、余計に不安が大きくなりがちです。
また、売却時に離婚や借金、負債などの理由で、お金を用意する期限が存在する場合「現金化できないのでは?」と焦りが生まれることも珍しくありません。
こういったストレスを少しでも減らすには、できるだけ余裕を持ったスケジュールを立てることです。
しばらくの間売却が決まらなくても大丈夫なスケジュールで売却を行えば、購入者がなかなか現れなくても冷静に対処しやすくなります。
価格の見直しや販売の文章を変更したり、不動産会社の担当者に相談したりと、様々な対応ができるでしょう。
内覧対応に非常に手間がかかる
内覧対応が非常に大変というのも、マンション売却が大変な大きな理由です。
内覧時の印象で購入が決定することも多いので、マンション売却の工程の中でも非常に重要な部分と言えます。
しかし、それだけに見学者が来る前に人に見られてもいいように清掃し、印象が悪くなる部分が無いようにしなければなりません。
また、見学者には様々な人が来るか分からず、ときには失礼な人や無愛想な人が部屋に上がりこんで来ることもあり、ストレスの原因になることもあります。
しかも、買主が見つかるまで何度も対応を繰り返さなければならず、気疲れしてしまうケースも珍しくありません。
とはいえ、ここを潜り抜けなくては販売が成功しないため、やらないわけにもいきません。
それゆえに、販売のあらゆる工程の中で、最も大変なのは内覧といっても過言ではないかもしれません。
【確定申告で失敗しない】マンション売却後に知っておきたい控除のポイントは〇〇だった
書類の準備が非常に大変
マンション売却の際には、書類の準備にも手間がかかります。
用意しなければならない書類は非常に多くそれだけでも大変なのですが、状況によって準備する書類がバラバラなのも複雑に感じやすい理由と言えます。
不動産会社との契約時 | 登記事項証明書重要事項説明書売買契約書住宅ローン償還表マンションのチラシ固定資産税納税通知書 |
売却成立から引き渡しまで | 本人確認書類・実印、住民票権利証ローン残高証明書マンションのルールに関する資料建物の安全性を示す資料預金通帳 |
売却後の確定申告 | 確定申告書利益計算のための資料戸籍の附票全部事項証明書マイナンバー通知カードと身分証明書、マイナンバーカード確定申告を記入する3種類の書類 |
このように、マンション売却に必要な書類は種類が多く、入手できる場所も様々なので集めるのは非常に骨が折れます。
この点も不動産売却が大変な理由の一つと言っていいでしょう。
分からないことだらけなのに、内覧に書類の準備・・・マンション売却は本当に大変そうですね。
マンション売却経験者の方は、みな口をそろえて大変だったと言います。
やることが多く、時間もある程度かかるので売却する時には理解しておきましょう。
マンション売却時の7個の注意点
マンション売却には、ついつい失敗してしまう可能性の高い注意点が存在します。
事前に押さえておかないと、マンション売却がスタートしてから慌てることになりかねないので、気を付けなければなりません。
そこでここからは、マンション売却時の7個の注意点についてご説明します。
必要書類がそろっているか確認する
マンション売却時には必要書類がそろっているか、しっかりと確認する必要があります。
すでにお伝えした通り、マンション売却時には数多くの書類が必要になり、全部合わせると15種類程度になります。
これだけ書類が多いので、どうしても不慣れな方の場合、必要書類の準備を忘れてしまうことが珍しくありません。
また、不動産会社との契約、売却時、確定申告時と、それぞれのステップで必要な書類が異なるため、混乱しやすいということもあります。
そのため、今どのような書類が必要なのかを確認しながら、必要書類を確実にそろえていくようにしましょう。
マンションの現状を把握する
当然のことではありますが、意外と見落としがちなのが現状の正確な把握です。
長年住んでいるマンションであっても、面積や築年数、構造などを聞かれると、正確に回答できない方は少なくないはずです。
この状態では、正確に売却価格の相場を分析するのが難しくなるため、改めて売却する部屋の現状を調べておくようにしましょう。
また、喫煙やペット飼育の可否についての規約など、買主に報告しなければならないことも多いので、不動産会社に報告できるようにしておきましょう。
現状を把握せずに売却しようとすると、後々クレームが発生する可能性もあるので、最初に確認しておく必要があります。
売却前にリフォームしないようにする
マンションの売却前に自己判断でリフォームするのは、避けたほうが無難です。
リフォームによって変化した内装を買主が気に入ってくれるとは限らず、かえってマンションが売れなくなる恐れがあるからです。
また、仮に順調に売却が進んだとしても、リフォームにかけた費用をすべて回収できるとは限りません。
たとえば、相場3000万円のマンションを、リフォーム費用500万円で改装しても3500万円で売れるとは限らないということです。
したがって、マンション売却時には下手に手を加えずに、そのまま売却したほうがいいでしょう。
「そうはいっても、自分が住んでいるマンションは古くて痛みが目立つし、今のままでは売れないのでは?」
と思うかもしれませんが、その場合でもリフォームは基本的には不要です。
買主は築年数が古いマンションの場合、ある程度痛みがあることは十分理解した上で購入するためです。
また、仮にリフォームが必要な場合は、買主が購入後に好みに合わせて行うため、自分の感性でリフォームするのは避けたほうがいいのです。
リフォームしてきれいにしたほうが売れやすそうですが、違うんですね。
リフォーム後の部屋が購入者の好みに合わない可能性も高いので、やめたほうがいいでしょう。必要であれば、購入者が自分で好みのデザインにリフォームするので、そのまま売ったほうがいいんです。
マンション市場が活発な時期に売却する
マンションには売れやすい時期とそうでない時期があります。
当然、売れやすいタイミングで売却したほうが有利なので、時期を見計らって売りに出すことをおすすめします。
中古マンションは4月に新生活をスタートする人が購入することが多いため、2月~3月頃が最も売れやすくなっています。
そのため、新生活がスタートする春に買い手が見つかるように、計画を立てることをおすすめします。
注意点として、マンションの売却には市場調査や査定依頼などの工程に、時間がかかる点が挙げられます。
そのため、年が明けてから行動をスタートしたのでは、最盛期の2~3月に間に合わない可能性が高くなってしまいます。
したがって、年が明ける前の10月~12月には遅くとも市場価格のリサーチや、不動産会社選びを進めておくと、希望価格で売却できる可能性も高まるでしょう。
時期選びを間違えると、安い金額でマンションを売ってしまうことになるんですね。
そうですね、ある程度時間に余裕があれば、高く売れやすい時期を待って売却することをおすすめします。
マンション売却が得意な不動産会社を選ぶ
不動産会社には特徴があるので、マンション売却を得意としている会社を選ぶようにしましょう。
マンション売却の経験が豊富で得意としている会社であれば、どうすればできるだけ高く売却できるか適切なアドバイスを受けられます。
一方で、一戸建ての売却経験が豊富でもマンションには詳しくない会社を選んだ場合、本来の相場よりも安い金額での売り出しを提案される恐れがあります。
また、販売に慣れていないためなかなか買主が見つからず、売却にかかる時間が長期化することも考えられます。
したがって、マンション売却実績が豊富で、適切なアドバイスを受けられる不動産会社を選択するようにしてください。
プロレバ不動産には他社にはない以下の特徴があり、「できるだけ高額で、面倒な思いをせず素早くマンションを売却したい」という希望を叶えることが可能です。
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売却期間を設定する
売却期間を設定するのも大切です。
いつまでに売るか決定しておかないと、いつまでたっても売れ残ったままになる恐れがあるからです。
一方で、売却に使う時間に期限を設けておけば、売れ残ってしまった場合にどうするかまで計画できます。
例えば、売却期間は半年と定めておき、万が一半年で売れなかった時には不動産会社の買取を利用するという方法があります。
不動産会社の売却では相場価格よりも安い金額になるため、お金の面では買主に直接売るよりも損になります。
ただ、すぐに売却が決まるメリットがあるので、設定した期限を過ぎても売却が決まらないときに利用するといいでしょう。
実際に入る金額は査定額よりも少なくなる
マンションの売却によって入る金額は、査定額よりも少なくなるので気を付けましょう。
まず、査定額はあくまで現在の相場分析結果から予想した金額なので、その通りになるとは限りません。
実際には、もっと低い金額でしか売れない可能性があり、その場合には最初に思っていたよりも手元に入る金額は少なくなるでしょう。
また、売却成功時に不動産会社に支払う仲介手数料や、税金が発生する点にも注意が必要です。
マンション売却時の売り上げを全て自分で使える前提でいると、お金が足りなくなる恐れもあります。
不動産会社の査定額が高額だとついうれしくなってしまいますが、喜び過ぎは危険ですね。
査定額と同額が入ってくるわけではないので、その点を理解して今後の予定を立て無ければいけません。
マンション売却についてのまとめ
この記事では、マンション売却の流れやマンション売却で儲けるコツや注意点などについて解説しました。
マンション売却はやることが多く、利用する不動産業者によって売却価格が大きく変動する傾向があります。
マンション売却のノウハウが無い業者を利用してしまうと、相場より低い金額での売却を提案され損することになりかねません。
また、販売力が低いことが理由で売却に時間がかかったり、書類準備や内覧対応時に適切なアドバイスを受けられず、困る可能性も十分に考えられます。
そのため、不動産業者を選択する際には、マンション売却を得意とする業者を選ぶ必要があります。
プロレバ不動産はマンション売却の経験が豊富なので、適切な売却金額を提示した上で、マンション売却完了までをしっかりサポートします。
マンション売却が初めての方は特に不安が大きいと思いますが、弊社担当者がしっかりとサポートいたしますので、まずはお気軽に問い合わせくださいませ。
マンション売却は業者選びを間違えると大変なことになりそうですね。
はい。売値が相場より大幅に安くなってしまったり、売却に時間がかかってしまったりする可能性があります。
少しでも高額で素早くマンションを売却できるよう、信用できる業者を選びましょう。
プロレバ不動産なら、最短1週間でマンションを売却し、現金化できます。
また、宅建資格等の資格保有者である専任の「買取アドバイザー」が、税金・法律・売却価格の面で最適な売却を提案するので、納得のうえでスピーディーにマンションを売却可能です。
さらに、18年間の不動産買取で培った独自の販売網があるので、他社よりも平均して15%高値での売却を実現しています。
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