お墓に近い家を高く売却するコツ4点!売りにくい理由も解説

お墓に近い家を高く売却するコツ4点!売りにくい理由も解説

お墓に近い家は売却が難しいとされがちです。しかし適切な対策を講じることで、納得のいく価格で売却できる可能性があります。そこで本記事では、お墓に近い家を高く売却するコツ4点をご紹介します。売りにくい理由もまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

お墓に近い家を売却しづらい理由

お墓に近い家を売却しづらい理由

通常の住宅に比べて、お墓に近い家の売却は難航しやすいです。売りづらい背景には心理的な要素や環境の問題、さらには市場価値の変動などが関係しています。ここでは、お墓の近くにあることで生じる売却のハードルについて、具体的に解説します。

心理的な抵抗感がある

お墓に近い家は、「気味が悪い」「縁起が良くない」といった心理的な抵抗感を与えることがあり、売却時の大きな障壁になります。安心して暮らす家だからこそ、日本人の死生観や宗教的価値観が影響するのです。

  • 墓地=死を連想する場所と捉え、ネガティブに感じる人も多い
  • 夜間に墓地が見えることで、不安感を覚える人がいる
  • 住宅に魅力があっても、心理的なハードルが購入意欲を下げてしまう

小さなお子さんがいるご家庭では、「子どもが怖がらないか心配」という理由で購入をためらわれることがあります。売却を考える際は買主の心理状態を理解し、丁寧に立地条件や環境について説明する姿勢が大切です。

騒音や線香の煙などが発生する(嫌悪施設に該当する)

お墓に近い家では、墓地特有の環境要因が生活に影響することがあります。お盆やお彼岸といった墓参りの時期には、多くの人が集まるためです。生活の快適性を損なう場所は、嫌悪施設として扱われます。

墓地が生活に与える悪影響詳細
騒音話し声や車の出入りによる騒音が発生する
駐車のトラブル道路の混雑が起こる私有地に無断で車を停められることがある
線香線香の煙や香りが風に乗って窓から室内に入ってくる

こうした影響は、生活環境の変化に敏感な方やアレルギー体質の方にとって、ストレスになる可能性があります。購入希望者が内覧時に墓地の存在に気づくと、マイナスの印象を抱かれてしまうこともあります。売却活動では、事前に説明や対策をしておくことが大切です。

資産価値が下がりやすい

立地の需要が限られるため、お墓に近い家は資産価値が下がりやすい傾向があります。不動産の価値は「立地」「建物の状態」「売却のしやすさ」などで決まります。

墓地が近い物件は、心理的な抵抗や環境面のデメリットから敬遠されがちです。そのため、購入希望者が少なくなるのが現実です。

  • 不動産売却の査定額が、相場より下がる
  • 近隣の似たような物件と比べて、売却価格が低くなる
  • 資産価値が落ちるため、売却までに時間がかかる可能性も高い

将来の買い替えや相続を考えるうえでも、資産価値が下がることはリスクとなります。お墓の近くにあるだけで資産価値に影響を与える可能性は、事前に理解しておくことが大切です。

内覧時に悪印象を持たれる

お墓に近い家は、内覧の際に購入希望者にとって第一印象が悪くなることがあります。物件の設備や間取りが良好であっても関係ありません。窓から墓地が見えたり、線香の匂いが漂っていたりすると、「落ち着かない」「なんとなく嫌だ」といった感情が生まれやすく、購入意欲を下げてしまうのです。

  • 内覧では家そのものだけでなく、雰囲気や周辺環境もチェックされる
  • ネガティブな印象が残ると、成約にはつながりにくくなる

購入後に親戚や友人から「なぜお墓の横の家を選んだのか」と聞かれることを懸念し、内覧段階で選択肢から外されることもあります。内覧会では心理的な要素が影響します。清掃や香り対策、目隠しの設置など、できる限りの事前対策や工夫が必要です。

お墓に近い家を売却するときの注意点

お墓に近い家を売却するときの注意点

お墓に近い家を売却するときには、通常よりも丁寧な対応が大切になります。買い手の気持ちを考えながら、信頼される情報提供や価格設定を心がけましょう。丁寧な交渉を意識すれば、スムーズな売却につながります。ここでは、具体的な注意点を解説します。

正確な情報を開示する

お墓に近い家を売却する際は、立地に関する情報を正確に開示することが重要です。不動産売買には、民法(第562-第564条)に基づき「告知義務」があるからです(※1)。

たとえば購入後に「こんなに近くにお墓があるとは知らなかった」とクレームが入り、損害賠償を請求されるリスクがあります。

  • 心理的瑕疵となる要素を隠すと、トラブルや契約解除のリスクが高まる
  • 隣接していなくても、「〇〇メートル先に墓地あり」などと具体的に伝える

正確な情報開示は、真剣に検討している買主に安心感を与えます。信頼関係の構築にもつながり、売却の成功率もアップします。誠実な対応こそがスムーズな取引への第一歩です。

適正な売却価格を設定する

お墓に近い家を売却する際には周辺相場を参考にしつつ、立地の特性を踏まえて価格を設定することが大切です。お墓の存在は、購入希望者にとって心理的なハードルとなるため、相場通りの価格では売れにくくなる恐れがあるからです。

実際に、同じエリア・築年数でも、墓地に近いだけで価格が2割ほど下がるケースもあります。

  • 売却を急ぐ場合や内覧件数を増やしたい場合には、あえて価格を控えめに設定する
  • 価格を下げすぎると損失につながるため、不動産会社とよく相談する

周辺の売買事例や買主の傾向をふまえて、バランスのよい価格を決めることが大切です。それが、売却成功のポイントになります。

価格交渉に柔軟に対応する

お墓に近い家を売却するときには、購入希望者から価格交渉が入る可能性があります。そこで柔軟に対応する姿勢が大切です。立地に対する心理的なマイナス要素を理由に、「その分価格を下げてほしい」と申し出を受けることは珍しくありません。

  • 売主側が一切譲歩しない態度を取ってしまうと、交渉が決裂しやすい
  • 売却価格だけでなく、全体の取引条件でバランスを取る
  • 双方が納得できる取引条件を目指すことで、スムーズな成約につながる

すぐに値下げに応じるのではなく、工夫して交渉するのも効果的です。たとえば「クリーニング費用を負担する」「家具をそのまま残す」など、付加価値を加える方法もあります。せっかくの売却チャンスを逃さないように、買主との信頼関係を築きましょう。

販売期間を長く取る

お墓に近い家は、一般的な物件より購入希望者が少なくなりがちです。そのため、売却までに時間がかかることもあります。販売活動を始める際には、余裕をもったスケジュールを組むことが重要です。

焦って値下げせず、適正な価格を保ちながら買い手を待つことが大切です。そのために、次のポイントに注意しましょう。

  • 半年から1年程度を見込んで、売却計画を立てる
  • 販売期間中に再評価し、リフォームや広告の見直しを行う
  • お墓に対して抵抗感の少ない層に届くように情報発信を継続する

焦って短期間で売却しようとすると、価格を大幅に下げる恐れや不利な条件で契約してしまうリスクがあります。そのため余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。購買意欲を高める工夫をこらしながら、時間はかかっても納得のいく売却につなげましょう。

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お墓に近い家を高く売却するコツ4点

お墓に近い家を高く売却するコツ4点

お墓に近い家でも、工夫次第でより高く売却できる可能性が高まります。物件のマイナス要素を補う方法を知り、買い手のニーズに寄り添った売却戦略を立てることが重要です。ここでは、実践的な4つのコツをご紹介します。

ターゲット層を絞る

お墓に近い家を高値で効率よく売却するためには、購入の可能性が高いターゲット層を明確に絞り込むことが重要です。誰にでもアピールしようとすると、結果的に売却が長引いてしまうことがあります。

例えば以下のような層に焦点を当てて訴求すれば、物件の魅力が伝わりやすくなります。

  • 墓地の存在に対して抵抗の少ない高齢者
  • 家賃・価格の安さを重視する実利派
  • 仏教に理解がある人
  • 寺院の関係者

宣伝広告活動においては、物件の特徴に合わせたキャッチコピー(例「静かな環境で落ち着いた暮らしを求める方へ」)を使うと効果的です。購入者の立場になってニーズを想像しながら戦略を立てることで、限られた市場でも魅力を伝えやすくなります。

リフォームやハウスクリーニングを計画する

お墓に近いという立地のマイナスイメージを補うためには、室内外の清潔感と住みやすさを高める工夫が欠かせません。プロの業者によるリフォームやハウスクリーニングによって、物件全体の印象をぐっと良くすることが期待できます。

スクロールできます
修繕・清掃の方法詳細効果
リフォーム
古くなったクロスの張り替え
フローリングの補修外壁の塗装
築年数に対する印象が和らぐ
清潔感のある見た目で、安心感を与える
ハウスクリーニングカビや臭いの除去窓や水回りの磨き上げ「ここならすぐに住めそう」と思わせる効果がある

たとえ立地に不安があっても、住宅の状態が良好であれば「他の物件よりも魅力的だ」と感じる人が現れる可能性があります。印象をアップさせるための環境整備は、売却を成功に導く重要なステップです。

専門知識のある不動産会社に依頼する

お墓に近い家の売却を成功させるには、特殊な立地条件に精通した不動産会社に依頼することが効果的です。心理的瑕疵や嫌悪施設に関する取り扱い経験が乏しく、適切な告知や販売戦略が取れない業者も存在します。

特殊物件の売買実績が豊富な会社に依頼するメリットは、以下の通りです。

  • 購入者のターゲット選定や広告手法を工夫できる
  • 他社にはない集客ルートを持っている
  • トラブルを回避する方法をアドバイスしてくれる

たとえば墓地が見えないような撮影方法や間取りの案内方法、静かな住環境を求める方向けの訴求方法など、ネガティブな印象を和らげる提案が可能です。事前に不動産会社に相談をしてみましょう。

住宅設計や周辺環境などをアピールする

お墓の近くという立地のマイナス条件があっても、住宅そのものの魅力や周辺環境の良さをアピールすることで、購買意欲を高めることが可能です。

住宅のアピールポイント詳細
住み心地日当たりの良さ
間取りの使いやすさ
風通しの快適さ
交通の利便性駅やスーパーマーケットに近い
徒歩圏内に学校や病院がある
住宅設計墓地側に目隠しの塀や植栽がある
墓地が玄関や主要な窓からは見えない

ポジティブな情報を積極的に伝えてネガティブなイメージを上書きすることは、売却成功に近づける有効な手段です。

お墓に近い家の売却が難しいときの代替案

お墓に近い家の売却が難しいときの代替案

お墓に近い家の売却には、ある程度の時間がかかることがあります。そんなときは視点を変えて、別の活用方法を検討するのも賢い選択肢です。ここでは、売却が難航した場合に検討できる4つの代替案を紹介します。

賃貸物件として活用する

売却が難航している場合でも、賃貸として活用すれば安定した収入源に変えることができます。お墓に近いという立地条件を気にしない層が一定数存在するからです。家賃の安さを重視する学生や単身赴任者、短期間の仮住まいを探している人などが、主なターゲットになります。

  • 売却できない間にも、維持費や固定資産税が発生する
  • 空き家として放置するよりも、良好な状態を保てる
  • 賃貸物件として活用しながら、将来的に売却を目指せる

近隣に大学、病院、工場などがあるエリアでは、利便性を重視して立地よりもコストパフォーマンスを優先する借主も存在します。「賃料が手ごろなら墓地の近くでも気にならない」と考える人も、一定数見込めます。

空き家管理サービスを利用する

お墓に近い家が売れず、しばらく活用の予定も立たない場合は、「空き家管理サービス」を利用することで建物の劣化やトラブルを防止できます。空き家のまま放置しておくと、通気・通水の不足によってカビや害虫が発生するおそれがあります。さらに近隣からの苦情が寄せられるなど、思わぬトラブルに発展することもあります。

空き家管理の主なサービス効果
定期的な訪問
室内の換気
水回りの点検
庭木の手入れ
ポストの確認
物件が良好な状態に保たれる
防犯面の安心感を得られる

将来的に売却から賃貸へと方針を切り替える際にも、手入れされていた物件は好印象につながるため、有利に進められる可能性が高まります。売却の目途が立たない場合でも、放置せず管理を続けることが重要です。

土地活用や建て替えを検討する

既存の建物に魅力が乏しく、売却や賃貸が難しい場合は、更地にして土地活用や建て替えを検討するのも有効な選択肢です。お墓に近いという点は変えられませんが、用途によっては立地のデメリットが気にならなくなるケースもあります。

お墓に近い家の活用方法具体例
土地活用コインパーキング
月極駐車場
倉庫
アパート
小規模な
テナント物件
建て替え墓地への視界を遮るように間取りを設計する
線香や騒音の対策として、断熱性や気密性を高める

土地活用や再建築には一定の費用や手間がかかりますが、長期的な資産価値の維持や収益化を視野に入れた対応として検討する価値は十分にあります。専門業者に相談して、地域や敷地などの条件に合う活用法を見つけましょう。

不動産買取業者に売却する

お墓に近い家がなかなか売れず、管理や維持費の負担が大きくなっている場合は、不動産買取業者への売却を検討するのも現実的な選択肢です。「早く手放したい」「現金化したい」という方に適しています。

不動産買取業者のメリット不動産買取業者のデメリット
立地や物件の状態にかかわらず
短期間での買取に対応してくれる
一般的には、売却市場の価格よりも安くなる

特に物件を相続したものの使い道が見つからない場合や空き家のまま放置しておくことに不安がある場合には、買取によって管理の手間や固定資産税といった負担から早期に解放されます。売却活動の手間や精神的な負担を考慮すれば、金額の差以上に大きなメリットがあります。

まとめ:お墓に近い家を売却するために対策を立てよう

まとめ:お墓に近い家を売却するために対策を立てよう

お墓に近い家でもターゲット層の明確化や信頼感を与える対応を行えば、工夫次第で売却できる可能性は十分にあります。状況に応じて柔軟な判断を心がけて、納得のいく売却を目指しましょう。

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※1参照元:e-GOV法令検索「民法」(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089#Mp-Pa_3-Ch_2-Se_3-Ss_2)

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