マンション買取のデメリットとは?仲介との違いや向いているケースを解説
マンション売却には2つの方法があります。仲介と買取です。
仲介は買い手が現れるまで時間がかかりますが、その分、相場で売却できる可能性があります。
一方、買取はスムーズに売却できる反面、売却価格が相場の7割程度になってしまいます。この売却価格の低さをデメリットと感じてしまい、買取に踏み出せない人もいるのではないでしょうか。
この記事では、買取と仲介の違いや買取が向いているケース、買取の注意点についてもご紹介します。
加えて、デメリットだけでなくメリットも解説しますので、買取について網羅した内容となっています。
記事の最後には、買取会社を選ぶポイントも紹介しますので、ぜひご一読ください。
業者に買い取ってもらうとマンション売却価格が安くなってしまうの?
売却相場に比べて割安にはなりますが、その分、スムーズに買い取ってもらえるメリットもあります。まずは買取のデメリットから見ていきましょう。
仲介と買取り、どちらが得?マンション売却時のメリット・デメリットを調査してみた結果…
マンション買取のデメリット
スムーズに買い取ってもらえて手間暇がかからないマンションの買取ですが、いくつかのデメリットもあります。
- マンション売却買取相場の6割~8割程度の価格になる
- すべてのマンションが買取対象となるわけではない
- 想定外の費用がかかることもある
以上、3つのデメリットを順番に見ていきましょう。
マンション売却相場の6割~8割程度の価格になる
まずはマンション売却価格についてです。
相場の6割~8割程度の価格になることは、デメリットといえるかもしれません。物件の老朽化次第では5割程度になってしまうこともあります。
理由としては、買取業者が物件の売れ残りを避けるためです。マンション買取は古いマンションを安く買い、リノベーションをして価値を高めて再び売るという業務体系になっています。
需要面での難があると、売れずに在庫を抱えてしまうことになるため、売却価格を控えめにしているというわけです。
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すべてのマンションが買取対象となるわけではない
しかしながら、すべてのマンションが買取対象となるとも限りません。買取業者が売り物になると判断したマンションのみ買い取ります。
前述のとおり、業者がマンションを買い取ったあとに、リフォームなどを実施し、新たに売り出します。
しかし、それでも買い手がつかない場合が想定されるようなマンションは、買取を拒否されてしまうことがあるというわけです。
買取しやすいマンションは規格化されている物件です。似たような物件が周辺にあり、構造的にリフォームしやすいため、値付けがしやすいという理由になります。
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想定外の費用がかかることもある
買取の際にあり得るトラブルとして、不用品の処分費用があります。
不用品はそのままでも売却してくれる買取会社はありますが、買取したあとにその費用を請求されることもあります。
買取会社と契約する前に、不用品と処分費用の扱いをしっかりと確認しておきましょう。
すべてのマンションが買取対象ではないのですね。
売却したいマンションが買取対象になるかどうか、売却価格はいくらか、不用品の扱いなども含めて確認しておきましょう。
マンション買取のメリット
一方で、マンション買取はデメリットばかりではありません。
- 1週間から1か月以内には現金化できる
- 仲介手数料がかからない
- 契約不適合責任がない
- 内覧対応やリフォームなどの手間がかからない
以上、4つのメリットを順番に見ていきましょう。
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1週間から1か月以内には現金化できる
まずは現金化がスムーズというメリットがあります。
マンション買取にかかる期間は、およそ1週間から1か月以内です。仲介だと査定から売り出しまでが2週間以上、売り出してから買主が見つかり契約交渉するまで、およそ3か月から半年といわれています。
買取は業者に売却して引き渡せるため、仲介のように買主を見つける必要がありません。その分の期間を省けるため、スムーズに現金化が可能です。
加えて、契約と決済を同日におこなう業者もありますので、スピーディーな売却が期待できるでしょう。
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仲介手数料がかからない
仲介手数料がかからない点もメリットといえるでしょう。
不動産買取業者が直接、マンションを購入して買い取るためです。そのほか、着手金などもかかりません。
もし、不動産買取業者が手数料のような費用を請求してきたのがわかったら、すぐに他の業者に変更しましょう。
契約不適合責任がない
「契約不適合責任」とは、カンタンに言えば「契約と違う物件を引き渡したら、売主が責任を負う」という法律です。
以前は「瑕疵担保責任」と呼ばれ、隠れた欠陥に対し、後で気づいた買主が責任を追及できる民法でありましたが、2020年4月からの「契約不適合責任」に取って代わったことによります。
買取において売主は「契約不適合責任」は一般的に負いません。買い手がプロである業者のためです。
内覧対応やリフォームなどの手間がかからない
仲介であれば内覧対応やリフォームをすることで買い手にアピールし、購入希望者を待つ流れになりますが、買取ではそのような手間がかかりません。買取業者だけに見せて、すぐに契約となるのが買取です。
知らない人が定期的に家を見に来ることを苦痛に思う人もいるでしょう。内覧に合わせて休みの日でもスケジュールを空けておかなければならないこともあります。
面倒な手間をかけずに早く売れるということは、大きなメリットといえるでしょう。
買取は手間暇かけずに売却できるメリットがあるね。
手数料もかからずに内覧対応をしなくてもよいなら、大きなメリットだと感じる人も多いでしょう。
マンションの買取と仲介の違いとは
ここでマンションの買取と仲介の違いをあらためて紹介します。買取と仲介についての特徴をそれぞれまとめました。
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マンション買取とは
まずマンション買取とは不動産会社や買取業者がマンションを買い取る方法です。買取をおこなっている不動産会社や買取専門の業者がおこなっています。
買取の特徴として、短期間で売却でき、査定依頼から引き渡しまで早ければ1週間から1か月ほどで売却完了することも可能です。
加えて、仲介手数料もかかりません。
マンション仲介とは
一方、マンション仲介は買い手を見つけてもらうためのサポートを依頼し、売却するといった方法です。一般的にマンションを売却すると言ったら、こちらをイメージする人が多いでしょう。
仲介の特徴として、高い価格で売れる可能性があり、住み替えなどとも兼ね合わせが可能です。
しかしながら、仲介は買い手が見つからないと売却することができません。また、売却が決まった際にも仲介手数料を不動産会社に払う必要があります。
買取と仲介はどっちが良いのかな?
自分が所有しているマンションを「いつまでに」「どうしたいか」によるでしょう。ライフプランにも関わることなので、身近な人と相談しながら決めていきましょう。
マンション買取に向いているケース
それでは、マンションの買取に向いているケースとはどのようなものでしょうか。
- 早急にまとまったお金が欲しい
- 手間暇をかけずに売却したい
- 費用をかけずに売却したい
- 売却したい期限が決まっている
- 古くて状態があまり良くないマンションを売却したい
- 仲介で売れなかったマンションを売却したい
以上、6つのケースを見ていきましょう。
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早急にまとまったお金が欲しい
まずは早急にまとまったお金が欲しいケースです。
1週間から1か月といった短期間で売却可能ができます。
不動産会社によっては売買契約と同じ日に決済が可能な場合もあるので、できるだけ早い段階で現金がほしい、といった人には買取は向いているといえるでしょう。
手間暇をかけずに売却したい
次に手間暇かけずに売却したいケースです。時間がなく、すぐにでも売却したいといった人に買取は向いています。
査定を依頼し、業者が提示した価格を了承すれば、すぐにでもマンションを買い取ってもらえます。
- 仕事が多忙であまり家にいることがないが、早く売却したい人
- 相続したが遠方のマンションを早く売りたいといった人
- 不用品などが片づいていないが、片付ける暇もない人
などにも向いているといえるでしょう。
費用をかけずに売却したい
今、手持ちのお金がない場合にも買取は向いています。
- クリーニング、リフォーム費用
- 修繕費用
- 仲介手数料
以上の費用がかかりません。
通常、売却のためのクリーニングをする場合、部屋全体のクリーニングで10万円前後の費用がかかります。水回りだけでも5万円ほどかかるのが一般的です。
リフォーム費用は3LDKのマンションなら、クロスとフローリングを張り替えをするだけでも50万円以上の費用がかかると予想されます。
また、規模にもよりますが、キッチンや浴室のリフォームは数十万円ほどかかるとみてよいでしょう。
仲介手数料に関しては「売却価格の3%+6万円+消費税」の費用がかかります。
まとまったお金がないタイミングや、費用をかけずに売却したい場合、買取の方が向いているといえるでしょう。
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売却したい期限が決まっている
マンションを売却したいが、期限が決まっているというケースにも買取は向いています。
仲介は買い手が現れるか次第になるため、いつ売れるかわからないというリスクがあります。
一方で、買取は業者が相手のため、いつまでに売却できるかがわかりやすく、期限にも間に合わせやすいでしょう。
相続したマンションを期限までに売りたいといった人にもオススメです。
ちなみにマンションの売却相場は9年連続で上昇しており、今が売り時でもあります。
引用:「東日本レインズ 首都圏不動産流通市場の動向」
引用:「東日本レインズ 首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」
古くて状態があまり良くないマンションを売却したい
売りたいマンションが古い物件の場合、マンションを売却したくても買い手がいないケースが多々あります。
マンションは古くなればなるほど価格が下がるのが一般的です。下のグラフを見てみると、築25年を過ぎたあたりから、平均価格が底値になっていることがわかります。
引用:「東日本レインズ 首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」
仲介で売れなかったマンションを売却したい
頑張っても仲介では売れにくいマンションはあります。そのようなケースは買取がオススメです。
前述のとおり、築年数が古いだけではなく、人気のないエリアであったり、駅からの距離であったりと売れにくい要因はさまざまです。
長い期間売れなかった物件を抱えているなら、その分のランニングコストもかかってしまいます。それなら最初から買取で売却した方が早く手放すことができるでしょう。
マンション買取に向いているケースはさまざまですね。
古いマンションで立地や周辺環境、売却期限、手持ちの予算、マンション売却にかけられる時間……など、さまざまな要素を考えてみましょう。買取の方が面倒はないといった場合も多いかもしれません。
マンション買取に向いていないケース
一方で、マンション買取に向いていないケースもあります。
- できるだけ高い価格でマンションを売却したい
- 家庭環境の変化などで住み替えの予定がある
- 住宅ローンの返済金が多い
以上、3つのケースを見ていきましょう。
できるだけ高い価格でマンションを売却したい
まずはできるだけ高い価格でマンション売却を成功させたいケースです。マンション買取では売却相場価格の6割から8割程度まで落ちてしまいます。
売却したい期間に限りがあるわけではなく、急ぎではない場合、まずは仲介から売却を考えてみてもよいかもしれません。
まとまったお金が必要になることがわかっていれば、買取にこだわりすぎる必要もありません。
家庭環境の変化などで住み替えの予定がある
ライフプランや生活面の変化などの場合、マンション買取が向いていないケースもあります。
結婚後の住み替えのために売却するケースや、高齢の親と同居するための売却、家族が増えて住み替えで売却するといったケースがあるかもしれません。
このような場合には、まとまったお金がかかります。マンションの売却で得たお金を、住み替えのマンション費用の予算にあてるため、できる限り高い価格で売却したいはずです。
ある程度、時間的余裕があるのであれば、今すぐの買取は向いていないでしょう。
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住宅ローンの返済金が多い
マンションの住宅ローンの返済金が多い場合もマンション買取には向いていません。
住宅ローンの残債が多く残っていれば、ローンを完済しない限り売却できないからです。残債が多いケースなら、できるだけ高い価格で売却しなければならないでしょう。
この場合、売却価格が割安になる買取は向いていないといえます。
マンション買取も向いていないケースがあるんですね。
時間に余裕があってそこまで古い物件でなく、将来的にまとまったお金が必要なのであれば、まずは仲介を考えてみてもよいでしょう。
マンション買取における注意点
マンション買取はケースによって、向き不向きがあることがわかりました。
次に、注意点はどのようなものがあるでしょうか。
- 必要書類をまとめておく
- リフォームやリノベーションはおこなわない
- リフォーム履歴は隠さず伝える
- マンションの清掃はおこなっておく
- 査定価格が下がっていないかをチェックする
以上、5点を見ていきましょう。
必要書類をまとめておく
まずは必要書類の準備です。
買取の契約の際は、登記移転などに必要な書類をまとめておきましょう。登記済証や登記識別情報通知書などといったものです。
このときの注意点として、業者からの入金が確認されたあとに引き渡すようにしましょう。仲介でも同様ですが、お金を受け取ったことを確認しないままでは、間違いがあった場合に困るからです。
リフォームやリノベーションはおこなわない
買取における注意点としてリノベーションやリフォームをおこなうべきではない、ということも覚えておきましょう。
少しでも買取価格にプラスになればと思って施工される人もいますが、実施してもそれに見合った価格で取引されないケースもあります。
せっかくリノベーションしたのに、お金がムダになってしまうかもしれません。余計な出費になってしまうかもしれないので、現状維持のまま買取査定を依頼する方が無難です。
リフォーム履歴は隠さず伝える
とはいえ、所有しているマンションのリフォームを過去におこなった経験があるのであれば、しっかりと業者に伝えましょう。
リフォーム履歴を隠さずに伝えることで、業者がリフォーム済物件だと認識しやすくなります。
結果的に買取価格にプラスになることもあるので、リフォーム箇所を業者にしっかりと伝え、買取価格アップのアピールをしましょう。
マンションの清掃はおこなっておく
そして、マンションの現状があまりにも汚いと印象は悪いでしょう。
見た目の印象も買取価格に多少は影響します。最低限の清掃はおこなっておきたいところです。
そのままでも売却できますが、買取価格を気にする人は注意しておきましょう。
査定価格が下がっていないかをチェックする
買取業者にマンション査定を依頼するとき、査定額を提示されます。
買取業者の中には、契約が進んでいく途中でさまざまな理由をつけ、査定時に出した金額を下げようとしてくるケースもあります。
別途、費用を請求してくるなどの業者にも注意しましょう。
買取にもいろいろな注意点があるのですね。
仲介よりは楽な取引の買取だけど、買取価格をできるだけ上げたいのであれば、室内の印象なども大事です。買取業者の動向にもできるだけ注意しておきましょう。
マンション買取業者を選ぶ際のポイント
ほとんどの人がはじめてマンションを売却することになるでしょうから、どの買取業者や不動産会社に依頼すればよいのか、不安に思う方もいるでしょう。
ここでは、そのような方に安心できるマンション買取業者を選ぶ際のポイントを紹介します。
- マンション買取業者の対応が良い
- マンション買取業者の実績が豊富である
- マンション買取価格の交渉ができる
- マンション引き渡しのスケジュール調整に柔軟さがあるか
以上、4つのポイントを見ていきましょう。
マンション買取業者の対応が良い
査定額が同じくらいで、たいしてどの業者も変わらないと思ったときには、担当者の対応力を確認してみましょう。
売却条件やその他、わからないことの相談に親身になってくれると、取引を安心して終えることができるはずです。優しく丁寧な担当者の方が不安をおぼえずに済むでしょう。
マンション買取業者の実績が豊富である
買取業者の実績も重要です。これまでどのようなマンションを買い取っていたかを確認しておきましょう。
あまりに実績が少ない業者や稼働が少ない業者は考え直してみることもポイントです。
そして、自分が売却しようとしているマンションがあるエリアと同じエリアでの買取実績があるか、ということも重要です。
同じエリアで実績があれば、そのエリアのマンション相場に詳しいことになります。売却した中古マンションを買い取って、再販するのに必要な相場情報を熟知していることになるためです。
相場を熟知していれば、高く買い取ってもらうことも期待できます。
マンション買取価格の交渉ができる
交渉ができる買取業者かどうかもポイントのひとつです。似たようなマンションだからといって、同じような額で査定額を出す買取業者もいます。
そのような業者ではなく、マンションの良さをアピールすることによって、査定額を柔軟に変更してくれる業者を選びましょう。
マンション引き渡しのスケジュール調整に柔軟さがあるか
マンションの引き渡しのタイミングを調整してくれる対応力があるかも重要です。マンション買取を頼む人の中には住み替えをする人も多いでしょう。
その際、新しい住まいの入居日と売却予定のマンション引き渡し日のスケジュールを考慮してくれる業者だと、コストがかからずに済みます。
買取業者を選ぶポイントで一番重要なことはなんでしょう?
マンション買取の実績は重要です。ホームページでチェックするか、直接、担当者に聞いてみましょう。似たようなマンションを扱っているかチェックしておきたいところです。
マンション買取はデメリットとは限らない!マンション売却の目的と照らし合わせてみよう
マンション買取のデメリットやメリット、買取と仲介の違いやマンション買取の向き不向き、買取の注意点や業者選定のポイントを紹介してきました。
マンション買取は売却価格が低くなってしまうデメリットもありますが、スピーディーに手間暇かけずに売却できるというメリットがあります。
マンションを高く売る方を優先するのか、早く売る方を優先するのかを決めて、業者に査定を依頼してみましょう。
マンション買取はデメリットもあればメリットもありますね。
まずは依頼して相場を知っておくだけでもいいと思います。マンション買取アドバイザーがいる「プロレバ不動産」なら安心です。
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