マンションの住み替えに適したタイミングは?考えるべき観点と合わせて解説

マンションの住み替えに適したタイミングは?考えるべき観点と合わせて解説

マンションを購入して、10年ごとに住み替える。そういう生活スタイルを取る人が増えているのはご存じでしょうか。

マイホームの購入は一生に一度の買い物で、購入したマンション、もしくは一戸建てに一生住み続けるのが当たり前だと考えている人も多いと思いますが、マンションの住み替えには独自のメリットがたくさんあります。

この記事では、マンションの住み替えを行う理由と、行うべきタイミング、注意点などを総合的に解説します。

マンションを定期的に住み替えるなんて、リスクが大きいんじゃないですか?

リスクももちろんありますが、自分の環境の変化に応じた住み替えは、実は理にかなっているとも言えます。どういうメリットがあるのか、詳しく解説しますね。

目次

マンションは10年で住み替える人が多い

マンションを住み替えるタイミングとして多いのが、住み始めてから10年ほど経過した時です。人のライフサイクルは約10年で変化が訪れるからです。

下記のグラフはマンションを住み替える理由を多い順にまとめたものになります。

引用:国土交通省 平成30年住生活総合調査結果

転勤、進学などによる通勤・通学の変化や、結婚、離婚、子供の独立や親との同居などが、住み替えの理由として多いことがわかります。このように生活環境の変化が、おおよそ10年ごとに起こりやすいのです。

人の生活は住む家に深く根付いており、環境の大きな変化が起こったときに、それに伴って住む家を変えることは、合理的であると言えます。

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マンションの10年での住み替えが勧められる理由

10年ごとに起こる人のライフサイクルの変化により、それに合わせた住み替えが合理的であることを先ほど述べましたが、10年での住み替えをお勧めする理由は他にもあります。

この項では、マンションを10年で住み替えるメリットを解説します。

住宅借入金等特別控除は10年が有効期限だから

住宅借入金等特別控除とは一般的に「住宅ローン控除」と呼ばれるもので、ローンを組んでマンションを購入した時に、ローン残高の0.7%を所得税および住民税から控除を受けられるというものです。

この住宅ローン控除は中古マンションだと10年が有効期限と定められています(新築の場合13年)。10年を過ぎると控除を受けられなくなるので、10年での住み替えは住宅ローン控除有効期限内での住み替えとなり、節税になります。

住宅ローン控除は中古マンションの場合、最大で年間14万円の控除が受けられます。これが10年間続くと140万円の控除額となり、出費を大きく減らすことができます。

新築マンションの場合、13年間の控除期間に加え、年間の最大控除額は21万円にまで上がるので、最大で273万円というさらに高い控除額になります。

また、これらの控除額は一般住宅の場合で、長期優良住宅や、省エネに特化した住宅などは一般住宅以上の大きな控除を受けることができます。

以下、住宅ローン減税を受けるための主要な条件になります。

  1. 2025年12月31日までの入居者
  2. 確定申告を行うこと(2年目以降は不要)
  3. 原則床面積が50㎡以上であること
  4. 合計所得金額が2,000万円以下であること
  5. ローン残高証明書、登記事項証明書、請負契約書・売買契約書などの書類を提出すること
  6. 住宅ローンの返済期間が10年以上であること

※一部例外事項があるので、詳しくは財務省や国土交通省の情報を参考にしてください。

ニーズが高く、高値で売却できるから

不動産業界では常に多くの物件が売りに出されています。マンションを売却するときはいかに早くマンションを売却できるかが重要になりますが、最もニーズが高く、買い手が付きやすいのは、築6〜10年のマンションです。

引用:不動産投資スクエア 2019年首都圏中古マンション成約状況

上記のグラフは、新規登録物件のマンション成約単価と成約率のグラフです。

成約価格が高いのは築0〜5年のマンションですが、最も成約率が高いのは築6〜10年のマンションです。

中古マンションを購入する人が重要視するのは、価格と築年数のバランスです。

築6〜10年の中古マンションは、価格が下がり始め、なおかつ設備もそれほど古くなっておらず、最もニーズが高い状態なのです。

つまり、新築でマンションを購入し、10年ごとにマンションを売れば、常に最も売れやすい状態でマンションを売れるということなのです。

築11〜15年になると成約数は下がり、21〜25年になると大きく下落し始め、買い手を見つけるのが困難になっていきます。買い手のニーズから考えても、10年での住み替えはタイミングがいいと言えます。

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メンテナンス、修繕費用が少なくて済むから

建造物は月日が経つにつれてどうしても老朽化が進みます。

マンションの壁や設備を修繕する「大規模修繕」は、大体10〜15年のサイクルで行われます。修繕費には主に積立金が充てられますが、積立金は新築の場合最初の10年は安く済む傾向にあります。

マンションを新築で購入し、10年で住み替えることで、メンテナンス・修繕費用として使われる積立金を安く済ませることができます。大規模修繕前に住み替えを行うと、一時金の徴収も回避しやすいです。

マンションは築年数が上がるほど、積立金の額が増えやすく、一時金が徴収される可能性も高まるので、新築から10年ごとに住み替えるのは、これらのリスクを減らすことに繋がります。

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ローンは10年固定金利が長期固定金利よりも有利だから

住宅ローンには、金利が発生しますが、できるだけ安い金利タイプを選ぶことで、月々の返済を減らすことができます。

住宅ローンの金利のタイプに「固定金利」がありますが、「固定金利」には「当初固定金利」と「長期固定金利」があります。

「当初固定金利」では10年単位、20年単位などで金利の見直しが行われ、「長期固定金利」では、ローン完済まで金利が一切変動せず、常に一定の支払いを行います。

マンションを10年で住み替えることが決まっていれば、「10年固定金利」を選べます。「10年固定金利」は、「長期固定金利」よりも金利が安いので、ローンの金利を安くすることができます。

固定金利を選ぶ場合は、10年固定金利を選び、10年が経つと住み替えを行い、新たに購入したマンションでも10年固定金利を選ぶという形を取れば、常に安い金利を維持することができます。

なるほど。『10年』という数字にはこんなに意味があるんですね。

自分の環境の変化に合わせて、10年を目安に住み替えを行えば、たくさんのメリットがあるんです。

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マンションを10年で住み替える際に失敗しないためのポイント

これまでは、マンションを10年で住み替えるメリットについて解説してきましたが、10年での住み替えは当然リスクもあります。

この項では、マンションの住み替えで失敗しないために、注意すべきポイントを解説します。

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ローンは完済後に住み替える

10年での住み替えを行う場合、ローンが完済してから住み替えるようにしましょう。

ローンが残っている場合、マンションの売却額をローン返済に充てることになりますが、ローンを返済せずにマンションを購入してしまうと、今住んでいるマンションと新しく購入したマンションのローンを同時に返済することになるので、月々の支払いが苦しくなります。

ローンを完済し、支払いの負担を無くしてから住み替えるようにしてください。

住み替えの費用を準備しておく

マンションの住み替えには「売り先行」と「買い先行」の二種類があります。

これは、住み替えを行う前にマンションを売却するのか、住み替えを行った後に売却するのかの違いですが、ローンが残っている人は、「売り先行」で住み替えを行うのが基本です。

先ほども述べましたが、今住んでいるマンションの売却前に住み替えを行ってしまうと、「二重ローン」となり、月々の返済の負担が増えてしまいます。

そのため「売り先行」で、今住んでいるマンションの売却を先に行い、住み替えの費用を準備しておくことが必要になります。

時間に余裕をもって住み替えの準備をする

マンションを住み替えるときは、時間に余裕を持って準備を行う必要があります。

マンションの売却には長い時間がかかります。マンションを売りに出してから買い手が見つかるまで3,4か月はかかるのが一般的です。契約から引き渡しの期間まで含めると、半年近くかかってしまう事もあるので、住み替えの準備は半年以上前から行うようにしてください。

住み替えの準備を早く行っていれば、購入するマンションをじっくり選ぶことができますし、急な購入者のキャンセルにも対応しやすくなります。

住み替えに時間がかかると、売却と購入のタイミングが合わず、仮住まいに長く住むことになってしまいますし、引越しの手間が増えてしまいます。

自分が満足できる新居を見つけるために、住み替えの準備は、少し早すぎるかなと感じるくらい、早めに行うことをおすすめします。

不動産会社を慎重に選ぶ

マンションを売却するには、不動産会社に仲介を行ってもらう必要がありますが、不動産会社選びは慎重に行わなくてはなりません。自分の会社の利益のみを考える会社や、対応がルーズな会社を選ぶと、大きな損をする可能性があります。

マンションの購入は大きな買い物です。信頼と実績のある不動産会社を選び、迅速かつ高値で売却してもらうことが重要になります。

同じ不動産会社でも、得意分野というものがあるので、マンションの売却に特化した不動産会社を選ぶようにしましょう。いい不動産会社の見極め方は、以下のようなものがあります。

  • エリアの情報に精通している不動産会社を選ぶ
  • 対応が素早く丁寧で、きちんと話を聞いてくれるか確認
  • 口コミ、実績を事前にチェックしておく

売却するマンションのエリアに精通している不動産会社は、その土地のよさやそのマンションに住むメリット等を熟知しており、購入者へのセールスが上手いです。地域密着型の不動産会社がその土地に精通していることが多いですが、大手不動産会社のような集客力はないので、その点は注意が必要です。

また、不動産売却は不動産会社に全てをお願いする形になるので、その会社が信用できるかも重要になります。常に対応が遅く、査定額の説明をまともに行わないなど、接していて不信感を覚える会社は避けるべきです。

いい不動産会社を選ぶために、ネットの口コミや会社の売却実績は事前にチェックしておきましょう。ネットで調べれば、その会社の過去の行政処分情報などを知ることもできます。

また、全てを不動産会社に任せきりにするのではなく、マンションの相場を自分で調べて把握しておくことも重要です。

マンションの売却はとにかく計画的に、会社選びも含め、時間に余裕を持った行動を心がけて下さい。

大きな買い物ですからね。慎重に行動しすぎて損はなさそう……

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10年でマンションを住み替える際の流れ

10年でマンションを住み替える際の具体的な流れを解説します。

以下の流れを元に10年での住み替えをイメージしてみてください。

  1. 立地などを参考に、価格の下がりにくいマンションを購入する。固定金利を選ぶ際は、10年固定金利を選択する。
  2. 自分の環境の変化に応じ、10年を目安に、マンションの住み替えを検討する。
  3. 売却のため信用できる不動産会社を探す。
  4. マンションを売却する。売却額をローン返済に充てる。
  5. 新たにマンションを購入する。

基本的には10年ごとにこの流れを繰り返していくことになります。ポイントとなるのは、マンションを購入する時に、価格の下がりにくいマンションを購入し、ニーズの高い10年以内に売却することです。

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住み替える理由があるなら10年でのマンションの住み替えはおすすめ

自分の生活の変化に合わせてマンションを住み替えるのは、毎日の暮らしをより過ごしやすく、豊かにすることができます。

マンションを住み替えるタイミングでおすすめなのが、10年での住み替えです。マンションの売りやすさや税金面などからみても、10年を目安とした住み替えは効率がいいです。

マンションの売却、購入は大きなリスクを伴います。不動産会社は慎重に選び、時間に余裕を持って行動するようにしてください。

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いかがだったでしょうか。マンションを10年での住み替える多くのメリットを理解していただけたと思います。

こんな生活スタイルがあるなんて少し驚きでした。これから環境が大きく変化することがあれば、考えてみようと思います

10年後、20年後となると、世の中がどう変わっているか分かりません。不動産価格の動向にも気を配っておきましょう。

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