マンションを持っている人の中には、家庭環境や仕事の影響でマンションを売りたいと思う人もいるでしょう。
しかしながら、購入して間もない物件ならまだしも、なかなか売れず結果的に老朽化が進み、ますます売りに出せない……など、悩みの種になってしまうことも。
この記事では、所有している売れないマンションを放棄できるかどうか、買い手がつかない場合はどう処分すればよいのかなどをご紹介します。
手放す手段や買取依頼についてもまとめました。すぐに読めますので、すき間時間にでもご一読ください。
マンションが売れないときはどうすればいいのだろう?
まずは所有しているマンションが放棄できるかどうかから、見ていきましょう。
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売れないマンションを放棄することはできない
まずは売れないマンションを放棄できるかどうかです。
結論から言えば放棄することはできません。マンションを一度所有してしまえば、所有権が発生します。
そのため、正式な手続きを踏んで所有権が他の人に渡らない限り、自分が所有する義務を果たさないといけません。
マンションの所有権の放棄に関しては、明確な法律がありません。一応、民法の条文には関連した一文が載っています。
「所有者のない不動産は、国庫に帰属する。」
引用元:「e-GOV|民法239条第2項」
この一文をわかりやすく解説すると、所有者がいない不動産は国に帰すことができますが、所有者のいる不動産=持ち主のいるマンションは、この法律には当てはまらないことになります。
マンションは法律的にも放棄できないことになっているのですね。
一度マンションを相続してしまえば、所有権が自分に移ってしまうためですね。
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売れないマンションを手放す5つの手段
売れないからといって勝手に放棄できないことがわかりました。それでは手放すにはどのような方法があるのでしょうか。
- 無償で個人・法人に譲渡する
- 自治体に寄付する
- 相続される前に放棄する
- 賃貸物件として活用する
- 買い取ってもらえるよう努める
以上、5つの手段を順に見ていきましょう。
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無償で個人・法人に譲渡する
まず無償譲渡とは不動産を無償で譲り渡すことをいいます。希望する人に不動産を0円で譲ることで、法律的には贈与と呼ばれます。
無償で譲渡する場合にも税金などの費用がかかり、条件によっては譲渡する側にも税金が課せられることには注意が必要です。
マンションを無償で個人や法人に譲渡するには抑えておくべきポイントがあります。まずは個人に譲渡する場合です。
個人に譲渡する場合
個人間で不動産の無償譲渡をやり取りする場合は、譲渡される方に税金がかかります。具体的には以下のとおりです。
- 贈与税
- 登録免許税
- 不動産取得税
- 固定資産税+都市計画税
元々の所有者は、基本的にかかる費用はありませんが、弁護士などに契約書を依頼する場合は作成料がかかり、加えて登記移転にかかる費用などもあります。
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法人に譲渡する場合
一方、個人が法人に無償譲渡する場合は「みなし譲渡所得課税」として所得税が課せられます。実際に無償で譲渡したとしても、税法上は一定の対価を得たという考え方からです。
対して、受け取る側の法人にかかる税金は以下のとおりです。
- 法人税
- 登録免許税
- 不動産取得税
- 固定資産税及び都市計画税
無償で譲渡するとはいえ、契約書は交わしておきましょう。譲渡後、万が一のトラブルなどが発生した際に記録が必要となるからです。
また、所有権移転登記もおこない、第三者に自分はもうマンションの持ち主ではないと証明します。こちらもトラブルが起きたときに、自分に責任がないことを証明するためには必要です。
自治体に寄付する
考え方としては、自治体に寄付するということもありえなくはありません。しかしながら、どのような物件でも受け入れているわけではありません。
寄付として自治体が受け取るということは、税金で管理費をまかなうということなので、よほど予算に余裕があったり、立地が良かったりといった物件でないと受け入れてもらえないでしょう。
また、財務省は次のような見解をしています。寄付をするという考え自体は否定されていなくても、現実的ではないと考えておきたいところです。
参考:「財務省 国に土地等を寄付したいと考えていますが、可能でしょうか」
相続される前に放棄する
売れないからといってマンションを勝手に放棄できないと言いましたが、正式に自分のものになる前なら放棄ができます。
マンションを相続される前に放棄するという方法です。相続する財産の中にマンションがあり、相続を放棄するという考え方です。
その際、相続を知ってから3か月以内に裁判所に申し立てて、相続放棄か限定承認を選び手続きをします。
限定承認はマイナスにならない財産相続の方法です。相続人全員の同意と申し立てが必要になります。
通常の相続では、遺産に借金があれば合わせて相続してしまい、返済義務が生じてしまうため、このような方法もあります。
一方、相続放棄はすべての遺産を受け取らないため、借金があった場合でも返済義務は負いません。他の相続人は関係なく、自分一人の考えで実行できます。
相続放棄をすれば管理費や税金を払わずに済みますが、管理責任を放棄するためには相続財産管理人による裁判所への申し立てをおこなう必要があります。
そして国に所有権を移して放棄できますが、最大数百万ほどの費用がかかることは覚えておきましょう。
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賃貸物件として活用する
マンションが売れないなら、賃貸物件とすることも視野に入れてみましょう。上手くいけば安定した家賃収入になり、毎月の管理費や住宅ローンの返済などの費用に充てることができます。
賃貸は会社の事務所やさまざまな住環境観を持った人たちが借りる可能性があるので、ニーズの幅が広いというメリットもあります。
しかしながら、人に貸し出せるだけのマンションかどうかは重要です。老朽化したマンションの場合、リフォームやクリーニング費用がかかることに注意しましょう。
また、売れなくなるほど古くなり、買い手がつかない場合、賃貸物件としての魅力がそのマンションにあるか、借りる人が常にいるかを考えておかなければならないといえるでしょう。
水漏れなどの設備トラブルにも対応しなければならないため、費用が余計にかかる可能性もあることは考えておきましょう。
買い取ってもらえるよう努める
最後は業者に買い取ってもらうようにすることです。売れないマンションを譲るにしても、貸し出すにしても相手が見つからないとどうにもなりません。
特にマンションの買い手がつかない場合、取引が成立するまで時間がかかることもあります。
仲介業者に依頼し、買い手が現れるまで待つことになる仲介とは違い、買取では業者に依頼すればすぐに契約がまとまり、まとまったお金が受け取れるでしょう。
買取対象になるように、マンションの室内などはできるだけ掃除をしておくなど、買取業者に買い取ってもらえるように努めることも重要です。
マンションを手放すには色々な手段があるのですね。
譲渡や寄付、貸し出しなど色々な方法がありますが、やはり買取は確実性が高いといえるでしょう。
売れないマンションを所有するリスク
売れないマンションを所有し続けていると、それだけでリスクもあります。税金や管理費などが発生するほか、トラブルが起きたときは自分に責任がかかります。
また、物件の老朽化がさらに進むため、子どもなどの相続人にも管理の負担をさせることになってしまいます。中古マンションは築年数が経過すればするほど売れにくくなるものでもあります。
そこでリスクを回避するためにも、売却するように動くことが重要です。不動産会社に査定を依頼することから始めましょう。
築30年以上の築年数が古いマンションはどんどん増えていき、このままだと20年後には2倍以上の数になるとされています。
引用:「国土交通省 築後30、40、50年以上の分譲マンション戸数」
老朽化した中古マンションを増やさないためにも、どこかの時点で手放すことが必要です。
売れないマンションを持っているだけで費用がかかりますね。
処分しようと思っているのなら、早めに対応しておかないと、お金だけがかかることになりますね。
マンションの買い手がつかない場合
しかしながら、マンションの買い手がつかない場合もあるでしょう。
買い手がつかない場合、仲介で売ろうとするのなら、修繕やリフォーム、クリーニングなどをおこない、新築に近い状態にすることがポイントといえます。
一方、古いマンションのため、少しリフォームをしたくらいでは買い手が見つからないような物件であれば、買取を検討しましょう。
買取なら売却価格は割安にはなっても、スムーズに売り渡せることを期待できます。
中古マンションは築年数が経てば売却価格が下がるのが一般的ですから、早急に選択したいところです。
引用:「東日本不動産流通機構(レインズ) 築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」
マンションの買い手がつかない場合はどうすれば一番良いのでしょう。
中古物件でも築浅と築古と別れるので、まずは所有しているマンションがどの程度の老朽化か見てみるところからはじめましょう。
売れないマンションの解決方法
マンションの買い手がつかない場合は、不動産仲介業者を変えてみることも視野に入れましょう。その会社の営業担当者や宣伝ノウハウなども売却結果に影響します。
また、長く買い手がつかないまま売りに出されていると、マンションを探している人から何かあった物件かと怪しまれてしまいますので、再度売りに出すなどの柔軟さも必要です。
業者による仲介売却は一般の人が対象です。老朽化していたり、目立ったキズなどがあったりとマイナスなイメージがあれば売れにくくなります。
一方で、買取業者による買取なら、売れないマンションでもすんなりと引き取ってもらえる可能性があります。
老朽化したマンションでもプロの目で確認をしてくれます。室内や設備の古さより、構造体の頑丈さなどを見てくれる上、仲介手数料がかからないこともメリットといえるでしょう。
結局、仲介と買取ならどっちがお得なのでしょう。
時間がかかっても高い価格で売却したいなら仲介。相場より6割から8割くらいの価格になっても、迅速に引き取ってほしいなら買取といったところ。自分の目的とライフプランに合わせて選びたいですね。
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売れないマンションの処分を不動産買取会社に依頼する3つのメリット
仲介業者に依頼しても、なかなか売れないマンションの処分は買取で解決できる可能性が高いです。
そこでここでは、売れないマンションを処分するために不動産買取会社へ依頼するメリットを3つ紹介します。
- 不動産会社に売却すれば、1週間から1か月程度で買い取り可能
- 買取なら不動産会社に払う仲介手数料がかからない
- 契約不適合責任が免責される
以上、ポイントをしぼって解説していきます。
不動産会社に売却すれば、1週間から1か月程度で買い取り可能
一つ目のメリットは短期間で買い取ってもらえることです。
大体、1週間から1か月程度で決済と引き渡しを終えることができます。これはマンションが欲しいという人を待たずに直接、売主からマンションを買い取る形の契約だからです。
売却活動に時間がかからないため、スピーディーに契約が完了します。仲介での売却では個人の趣味趣向が反映されますが、買取では事業として利益が出るなら即買い取ってくれるというわけです。
不動産買取会社が物件を見て査定額を提示し、査定額に不満がなければ契約といった流れになります。
買取なら不動産会社に払う仲介手数料がかからない
二つ目のメリットは買取には仲介手数料がかからないことです。
それどころか売主が負担する費用は一切ありません。買取業者がマンション活用までにかかる費用を、前もって物件の価格から差し引いた上で計算しているからです。
したがって、売り出すにはリフォームやゴミの処分などが必要な物件でも、売主側が費用を負担しておこなうことはありません。そのままマンションを引き渡せば済みます。
契約不適合責任が免責される
契約不適合責任とは、売主がマンションなどの不動産を売却したあと、契約書には書いていない欠陥や不具合などがあった場合に責任を取るといったものです。
設備などが壊れているのを後から知ったとき、売主が修理や修繕費用を負担することになります。
仲介取引なら契約不適合責任があります。これは一般の買主を相手に契約を交わすためです。不動産に詳しくないであろう買主を守るための決まりとなっています。
しかしながら、買取では一般の人ではなく、専門知識のある不動産買取会社が相手となるため、特約により免責することが可能です。
そのため、不動産買取業者に依頼すれば自分が思ってもみないような不具合があったとしても、心配することなく手放すことができます。
不動産買取はメリットが多いですね。
スピーディーに売却できて仲介手数料がかからない上、売った後の責任もないといったメリットがあります。
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不動産買取会社に依頼するときの3つのポイント
ここでは不動産買取会社に依頼するときにおさえておきたいポイントを3つ紹介します。
- 売りにくいマンションを扱っている買取会社を選ぶ
- 担当者に査定価格の詳細を聞く
- 売りたいマンションのあるエリアで実績があり、買取価格が高い
以上、ポイントを解説していきます。
売りにくいマンションを扱っている買取会社を選ぶ
一つ目のポイントは、一般的に売りにくいマンションを扱っている買取会社を選ぶことです。
売りにくいマンションを取り扱える業者は、それまでの経験やノウハウなどから、マンションの運用方法や再販ルートなどを豊富に有しています。
実績のある買取会社は再販のために必要なコストを正確に算出できるため、結果的に高い価格で買い取ることができます。
マンション買取を専門としている買取会社の中から、売りにくい物件も扱っているか、実績を確認してみましょう。
担当者に査定価格の詳細を聞く
買取会社の担当者に査定価格の詳細を聞くのもポイントです。しっかりとした根拠に基づいて査定価格を算出しているかが、わかるからです。
実績のある誠実な買取業者であれば、再販する際の必要コストや、似たようなマンションの買取事例などをていねいに説明してくれるでしょう。
ほかには、最初に提示されていた査定価格よりも、大きく価格を落とす業者もいます。そのような業者の対策のために、あらかじめ査定価格の詳細を聞いておくとよいでしょう。
売りたいマンションのあるエリアで実績があり、買取価格が高い
最後のポイントは、自分が売りたいマンションのあるエリアと、同じエリアの買取実績があるかです。
買取会社は、買い取った物件をリフォームやリノベーションをした上で、中古マンションとして転売する、といったサイクルで取引をしています。
そのため、エリアの相場に精通している必要があるのです。
売りたいマンションのエリアでの実績がない業者だと、売却価格の相場がわからないため、買取価格が安くなってしまうこともあるでしょう。
そのエリアでの実績は買取価格にも影響するため、しっかりと調べておきたいところです。
マンション買取会社はしっかりと調べてから選ぶべきですね。
買取実績があるかどうかは重要です。また、担当者に費用の詳細を聞いておくことも大切なことといえるでしょう。
迅速かつ確実に現金化したいなら不動産買取会社に任せよう
売れないマンションを放棄したいと思っても、実際には難しいことがわかりました。
譲渡や相続放棄などさまざまな手段はありますが、一番確実なのは買取会社に依頼して、マンションを買い取ってもらうことです。
マンション買取のメリットは、迅速に売却が可能であり、仲介手数料がかからない上に、売った後の責任もないということです。
そして、不動産買取会社に依頼するポイントは、実績と担当者の対応になります。
買い手がつかないマンションであっても、諦めて放置せずに買取専門会社に依頼すれば、直接買い取ってくれるでしょう。
迅速に高額で買い取ってもらいたいですね。
まずは依頼しないと始まりません。マンション買取アドバイザーがいる「プロレバ不動産」なら安心です。
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